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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年10月02日(火) ステップという治療 まあ何というか・・・、という感じであります。
AAでアルコホリズムのことを、身体の病気・精神の病気・霊的な病気、と三つ並べたときの「身体の病気」。それは肝臓や膵臓が悪くなるとか、血圧が上がるとか、大腿骨頭壊死とか、そういう身体の病気という意味ではないのです。
どうにも次の一杯が飲みたくてたまらない、あの強迫的な飲酒欲求のことです。酒をやめ続けていれば、飲みたい気持ちは次第に薄れていきます(ゼロにはならないと思いますが)。が、再び飲み始めると、どうにも飲みたくてたまらない状態に逆戻りしてしまいます。
あの飲みたくてたまらないのは、気持ち(心)の問題ではなくて、肉体的な問題だよというのがAAの考え方です。それは根性がないとか、だらしないという問題とは違うんだということです。
この「身体の病気」というのを、別の言葉で表現すれば「脳の病気」です。脳の中で酒の飲み方を司る部分が壊れてしまって、それは一生治りません。だから、まともに酒を飲めるようには一生戻りません。
ともすると、AAミーティングでも、この脳の機能障害という問題から離れて、依存症とは心の持ちようの解釈へと流れていきがちです。
でも、生き方の問題だとか、謙虚だとか正直というのも、根底は「壊れた脳という体の病気(というか障害)」に対処するための手段であります。何のためのステップなのか、それはアルコールをコントロールできないから、それを忘てしまったらAAも怪しい啓発セミナーと変わらなくなってしまうと思います。
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