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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年09月25日(火) 回復の順番 心は体の内側にある、というのは何となく理解できる気がします。
心をくるんでいるのが体である、とも言えます。
AAでは依存症を、身体的・精神的・霊的な病気と表現します。霊的な部分とは、心のさらに内側、人間の中核にあるものです。
回復の順番は、霊性→精神→身体の順だとされます。ちょっと見には、身体(禁断症状が取れる)→精神(心の憂鬱が取れる)→霊性(生きがいが感じられる)という順番だと思ってしまいがちですが、あくまで霊的なもの、心、体の順番だそうです。
250人のガン患者の生活歴を調べた研究では、まず子供時代に緊張した人間関係があり、成人後は充実した仕事や人間関係で生きがいを感じ、やがてそれを失って絶望したところにガンになった、というパターンが多かったそうです。
これをもってして、霊的な部分が脆い場合、外部との関係で生きがいが与えられても、それを失って再び孤独と絶望がやってきたときに、体も心も病み始めてしまう・・、と考えるのは早計でしょうか。つまり、病は人間の内部からやってくるという考え方です。
昔の人は、病は気から、と言ったものですが、気(心)のさらに奥の魂の部分の病みを取り除くのが、健康への道ではないかと思います。
ステップを使って一番奥の霊的な部分が回復すると、次に心が回復し、そして体が健康になる。そうすると体の外部との関係から緊張が取れて、金銭とか人間関係においても回復していく、というのがAAの回復モデルです。
経済的回復は、霊的回復より先には来ない、というのも、この線に沿って考えると分かりやすいと思います。
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