心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年07月22日(日) へろへろ

なんだかんだで忙しい週末でした。
オールスターゲームは二試合とも見られませんでした。9回を9人の投手で豪華リレー、中日をクビになり楽天に拾われた38才山崎のホームラン、打ち込まれてもストレートを投げ込み続ける18才田中まーくん。テレビで良いから見たかった。

さて。

以前ある教会の部屋をAAミーティング会場としてお借りしていた頃、そこの牧師さんや、信者さんたちと話をする機会がありました。僕はキリスト教徒ではないので、それまで牧師という職業の人が、どんな暮らしをしているのか、全く知りませんでした。

いろいろ話を聞かせてもらった中で、今でも印象に残っているのが、牧師さんは日曜日にする説教のために、週日に勉強をするという話です。それまで僕は、聖職者は聖書の内容をすべてそらんじていて、神学校を出たあとは勉強なんてしないのだと思っていました。正直にそう話すと、「言葉によって人を救うのだから、言葉の力を磨くのは当然である」と教えられました。

AAのスピーカーズ形式のオープンミーティングは、壇上から聴衆に語りかける形式になります。その時のスピーカー(話し手)の話の巧拙は、問題とはされません。AAのミーティングは、スピーチコンテストではないのですから。説教とも違いますけどね。

僕は「こちらを向いて」つまり聴衆の方を向いて話した経験はあまりありません。地区のオープンスピーカーズで1回。山梨と新潟で各1回。ビッグブック関係の集まりの壇上に2回。選挙でのいわゆる演説が1回。あるグループのスピーカーズで1回。話すのは下手な方ですから、回数も多くありません。

メンバーの中には、あちこちで頻繁にスピーカーして経験を積み、聴衆に耳を傾けさせる話をする人もいます。そういう人の能力は素晴らしいと思います。けれど自分もそうなりたいとは思いません。努力すればなれるかもしれませんが、それは得意な人に任せておけばよいことで、自分には他の責任が割り当てられていると思っています。なにせ僕の時間は有限です。100人の前で素晴らしい話ができる能力と、初めてAAに来た人の緊張をほぐす雑談ができる人と、どちらが優れているというものでもないでしょう。

でも、例の牧師の話もあり、なにも努力しないのを「ありのまま」と言っているわけにもいきません。自分にスピーカーの順番が回ってきたときには、事前に原稿を用意したり、前の晩に練習したりしています。それには、自分を良く見せようという気持ちも入り込んじゃっているとは思いますが、概ねはコミュニケーションの障害を取り除く努力を怠ってはいけない、という信条によるものです。

とは言え「あの時は原稿読んだんだよね」と言われると、ちょっとハズい。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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