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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年06月29日(金) 自分的解釈 AAのプログラム(12ステップ)のなかには、自分一人でできるものと、相手がいないとできないものがあります。もちろん、どのステップもスポンサーと一緒にやった方が良いという話はとりあえずおいておきましょう。
一人でできるもの:ステップ1・4・8。
相手が要るもの:ステップ2・3・5・6・7・9・10・11・12。
無力を認めるステップ1、過去および現在の自分の状態を表にするステップ4、埋め合わせの予定を立てるステップ8。これは自分が主体的に行うステップです。
ステップ5では、どうしても人間の相手に話すことが求められます。ステップ9も、傷つけた人に償いをするわけですから人間相手の話です。ステップ12は「霊的な目覚めを伝える」相手が必要です。
他のステップに求められている「相手」は、人間ではないですね。自分より強い力、自分で理解できる神ってやつです。
ステップ2で「信じる」ためには、信じる相手が必要です。いつまでも二本足(つまり人間)を神様代わりに信じていてはいけないと言われます。その二本足には自分も含まれています。信じたからには、ステップ3で「指図どおりにやってみる」わけですが、指図を受ける相手が要ります。
ステップ5では、4で作った表を人間の相手に話すわけですが、その他に神に対しても認めなさいと言って。ですから、ここに来るまでには「自分の信じられる神様」を用意しておかないと、ここからの道のりが厳しくなります。
ステップ6・7は、「性格上の欠点を神に取り除いてもらう」となっていますから、自分のダメな点を直してくれる存在が要ります。AAスポンサーに言われるままにステップ4・5は済ませたけれど、その先の6・7に進めないでいる人は、二本足の神様を信じたままなんでしょう。ステップ4・5が、ずーっとやってこなかった掃除をまとめてやった大掃除だとすれば、ステップ10は日頃の掃除と年末の大掃除でしょうか。5で必要だった人間の相手と神様がここでも必要です。ステップ11では「導きを求める」わけですが、もちろん導いてくれる相手が必要です。
こんなふうに、AAの回復のプログラムをやっていくには、どうしても相手として神さまが要るようにできていると考えています。
熱心に宗教に取り組んでいるAAメンバーもいますが、その宗教の神様(あるいは仏様)が自分の酒を止めてくれるとは信じていなかったりして、それじゃあAAにも宗教にも熱心だとて、ステップ2ができているとは言えないんじゃないかと思ったりします。
まあ、あくまでひいらぎ的なステップの解釈ということで。
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