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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年06月10日(日) なぜミーティングに行くのか やっぱり高速バスは特急電車より疲れます。
ひろひろに疲れて帰ってくると、メンバーの家族から電話。さらに家では、妻の風邪が三日目でも快方に向かわず、明日の朝食まで準備する羽目に。
さて、何のためにAAミーティングに通い続けるのか。
人それぞれでしょうね。
寂しいからっていう理由もありでしょう。「お前はただ寂しいから来ているんだから、帰れ」とか「お前は恋愛相手を探しに来ているだけだから、帰れ」とか言われない仕組みになっていますから。
酒を飲み過ぎている時を振り返って、あの時自分は正気でなかったと考えることは出来ます。まあ、僕は最初に連続飲酒を体験したときは、なんかすごいことをやってのけたような気がして、「俺、こんなに酒飲んじゃったよ」と知り合いに自慢して回りましたけど。そういう馬鹿な話はともかく。
でも、酒を止めて飲んでいない今の自分は正気だと思っちゃいますね。しらふでも狂っているという話になるとムキになる人もいるので、とりあえずシラフ=正気ってことにしときましょう。
じゃあ、その正気の人間が、なんでまた酒を飲み始めるんでしょうか。酒が好きだからとか、勧められて断れなくてとか、いろいろ言い訳が出てくるでしょうが、飲んだあげくに起きた結果からすると、その言い訳は虚しいですね。
なんか心の空白が訪れるんです。これぐらい飲んだって大丈夫だろうとか、これだけ長く止めたんだから正常な飲み方が出来るとか、そういう考えに支配されて、前回の飲酒で痛い目にあった記憶が押しのけられちゃうんでしょう。
それは狂気と呼ぶしかありません。
しかし、人は(そう僕も)ここでまたもや言い訳をします。あの時は魔が差したとか、酒の怖さが身に染みていなかったとかぶつぶつ言って、意志を強く持ったり、道徳心を高めたりしなくちゃならん・・・と自分に言い聞かせながら、いずれまた飲みます。
意志の力や、良い道徳心で回復できるんだったら、僕もあなたとっくの昔に回復してませんか? 人並みの意志力や、道徳心はあるでしょう。
僕も同じなんです。ほっとけば狂気に支配されて「魔が差して」しまうんです。AAミーティングに通ってるのは、その狂気を遠ざけておくためです。少なくとも僕はそういう理由です。
健康な心にしてもらうためです。
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