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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年01月12日(金) 現代型うつ病 真面目で仕事熱心、秩序を愛するがゆえに疲れ果て・・・。うつ病になる人の性格は、従来こんなふうに語られてきたものですし、それは今後も変わらないでしょう。
しかし、昨今では、これに当てはまらないタイプのうつ病も増えてきたのだとか。
たとえば働くことを例に取ります。
自分の能力以上の仕事を引き受け、過重な責任に疲れ果て、効率が落ちれば落ちるほどがんばり、やる気のでない自分を責めて、周囲に申し訳ないと繰り返す。概して対人関係は穏和で、いい人と呼ばれる。これが従来のタイプ。
そもそも目の前の仕事に熱心でなく、社会のルールをストレスに感じ、「やる気が出ない」が口癖で、他人を非難し、責任を回避し、あまり自責の念を持たない。これが最近増えてきた、いわゆる「現代型うつ病」。
従来型は、基本的に病識が薄い、つまり自分が病気だという認識があまりないのです。うつ病という病名に抵抗し、がんばれない自分が悪いのであって、病気ではないと言うのであります。薬の効きは比較的良好。
一方現代型は、うつ病であること、休まなければならないことに、あまり抵抗がないと言います。休職したいので、診断書を書いてくれと医者に迫ったりします。従来型と比べると、薬の効きが悪い。
現代型が増えた原因は、昔よりうつ病の概念が広がり、従来はうつ病と診断されて来なかったケースも、うつ病の病名が付けられるようになったからだと言います。
そもそも何かに熱心に取り組み、結果を誰かに認めてもらった経験が少ない人。自由にのびのびやってきた人。そういう人が就職して、いろいろと小うるさい規則に縛られ、結果を求められる会社組織に属した時、気分の変調を起こす。だから、現代型うつ病は若い人に多いのだそうです。
薬を飲んで静養すれば良くなり、復職すると周囲が心配するほどがんばり出す「従来型」。それは、過剰に役割を果たし、過剰に責任を負う、そういう病理なのかも知れません。
一方、「現代型」は役割や責任を回避する傾向があり、会社のほうが復職を望まない。そもそもの対人関係の能力を高め、責任を負うことへの嫌悪感を取り除いていくことが必要だとされます。責任を軽くし、休んでいれば良くなるとは言えないところです。
悩みが絶えないのは、会社や他人という「周囲」のせいでもなく、「うつ病」という病気のせいでもなく、生き方に問題があるのだと気付くことが必要なのだといいます。
なんか、いろいろ自分に当てはまるところもあって・・、でも現代型うつ病と名乗ったりすると、「ほう、まだ若いつもりでいるのか?」とか言われそうなので、やめておきます。
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