心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年04月21日(金) レスポンス

最近病院メッセージで患者さんにつっかかられることが多いです。
しゃべっている内容が辛辣すぎるのかもしれません。

「大きなお世話だ、あんたたちと一緒にしないでくれ。偉そうなことを言うな」というわけですな。

入院期間中、入れ替わり立ち替わりでAAの人が来てしゃべってくれたが、みんな何回も精神病院に入院している人たちばかりである。1回だけという人には会ったことがない(たまたまじゃないですかねぇ)。そんなだらしのない連中と私を一緒にしないでくれ。
私には○○もあれば、○○もある。あなた達と違って社会的責任というものがあるんだ。だから当然二度とこんな間違いをするつもりはない。
同じ病気かもしれないが、個人差ってものはあるはずなんだ。あなた達と一緒だと決まったわけじゃない。

なるほど、一理あるかもしれません。こういう人に「違い探し」の経験など話しても始まらないわけです。聞く耳を持っていないのですから。

なるほど、そうかもしれませんね。あなたは退院したらもう一生お酒は飲まずに過ごすかもしれない。毎日適量を飲んで過ごすかもしれません。もしそうなら、私たちのことは忘れてもらって結構です。私たちのほうから追いかけるということはしませんからね。
こんなことを病院で言うと怒られるかもしれませんが、今日読んだ第3章の終わりにあるように、「紳士のように飲めるかどうか」実験してみればいいというのが提案です。(きゃー、やめてーという言葉が聞こえてきそうだ)。
でももし、お酒が止まらなかったら、家族がもうこんなことはやめてくれと言うようでしたら、その時は私たちのことを思い出してください。

いつだってアルコールが最大の説得者であるわけです。それに比べれば僕の言葉なんて軽いものです。死ななければまた会える日がくるでしょう。ひょっとしたら無事にやっている人もいるのかもしれないですよ。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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