心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年08月25日(水) 時代はめぐる

新聞の記事 によれば、若者たちの酒離れが進んでいるのだとか。

以前ゲームプログラマーをやっていたときに、「こんなにも子供向けゲームが横溢する社会って、どうよ」とたびたび聞かれたものです。どうよって言われても困るんですけどね、「ゲームで遊んで育った子供たちは、画面から情報を読み取るリテラシーを身に着けるでしょうから、彼らが大人になったら、社会は変わるでしょうね。なにせ、人間の持っている金銭も時間も有限です。映画が衰退したように、本のような紙メディアも衰退するでしょう」みたいな、分かった風なことを言って相手を煙にまいていたのです。

ゲーム以前にも、テレビ番組が子供に与える影響とかが言われていましたね。例えば、宇宙刑事が悪敵をぶっ飛ばすというような番組を子供に見せると、子供は「正義を成し遂げるためには暴力を使ってもかまわない」と考えるようになるとか・・・。

話を戻して、当時ゲームで遊んでいた子供たちも、もう30才を過ぎるころでしょうか。僕の予想を超えて、時代はどんどん変わっていきます。ケータイが登場して、人々は金銭も時間もそれにつぎ込むようになりました。
ケータイってどうよ、と言われると「ブラウン管の向こうの機械と対戦しているよりは、人間を相手にしていたほうが健全なんじゃないんですか?」と答えてみたものの、出会い系だとか、パケットを通すと人格が失われるとか、悪い影響もたくさんでました。

ゲーム代金に3万円使うのはバカかマニアだと思うのですが、現在では電話代(パケット代)に3万使うのは珍しくないとか。そういうメディアを媒介しないと成立しない人間関係ってのもどうかと思うのですが、ともかく「親が高校生のケータイに払っても良いと考えている金額の上限が3万円」とかいう話を聞くと、生の人間関係ってやっぱり誰にもしんどいのかなと思ってみたりします。

何かに3万使っていれば、アルコールに使う金はなくなるわけで、酒造メーカーの努力にもかかわらず、酒の消費量はこれからも減っていく(のでしょうたぶん)。
ひょっとして30年後ぐらいには、アルコールは覚せい剤と同じぐらい依存性がある恐ろしい薬と思われ、公共の場所で酩酊するのは、禁煙の場所でタバコをすうのと同じぐらい反社会的な行動ということになったりして・・・。

そういう時代にアル中をやるのは、今以上にしんどいでしょうね。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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