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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2003年07月23日(水) 同病 ときどき僕は「この人たちも僕と同じ病気なのだ」ということを忘れてしまうことがあります。誰に対してかというと、それはAAメンバーに対してで、特にある程度の年数を経た人だと特にそうです。あらためてそれを言われてみないと、すっかり忘れているのです。どうしてそうなるのだろう、と考えてみるとやっぱり「一緒にミーティングをしていないから」でしょう。ほんのわずかでもいいのです。アルコールに関する話を分かち合っただけで、そこに共通の理解の基盤ができあがるのです。
だからといって、経験を共有した経験がないから、相手の抱えている問題にたいしてシンパシーを持てないというのでは、これから先困ってしまうわけです。なぜなら、単に「アルコホーリクの○○」と名乗られただけで、それから一緒に活動せねばならないし、意見も合わせていかねばならないわけです。お互い、性格上の欠点を山ほど抱えたアルコホーリクどうしなんですから、感情的な振る舞いや言動は避けねばなりません。
『伝統のチェックリスト』から
年数のたった人も、問題を抱えて苦しんでいるアルコホーリクなのだということを忘れていないだろうか。年数のたった人から学ぶだけでなく、手助けしようとしているだろうか。
もちろん、霊的に病気でない人に対しても、病気の人に対しても理屈は同じ事です。思わず感情が出てしまうのはやむを得ないでしょう(外部に出る出ないは別にして)。人間的に感情が発露するのはしかたない。そうしないと生きていけないのだから、それはオーケーなんでしょう。でも、それを言い訳にして、自分自身よりも自分の感情を大切にしたときに、霊的な破滅(自分自身の破滅)が忍び寄ってくるのです。
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