膝の中のピカピカ - 2004年02月18日(水) アニーのオフィスのアニーじゃないほうのアニーと、アニーの旦那さんとぼうやのエイブラハムが、ドクターのところに行くのに迎えに来てくれる。 雪が降るって言ってたのに、空は青くて陽射しがまぶしかった。 アニーの旦那さんの車は SUV で車体が高いから、左足が痛くて乗せられない。手術する前は平気だったのに。アニーがわたしの伸ばしっぱなしの膝を持ち上げようとするから慌てて「足首持って」って言おうとしたら、焦って焦って「足首」の単語が出て来ない。「No. No. No. No. 膝じゃなくて・・・アイアイアイアイアイー」って叫んだら、アニーがびっくりして持ち上げようとしたわたしの足を落っことしそうになる。痛くて痛くて「アーーーウーーー」って気が狂いそうになってるのに、アニーの旦那さんは信じられないくらい気の利かない人で手も貸してくれずに、「自分で後ろに下がってごらん」とか言う。それが出来ないんだってば。エイブラハムは「なんでアーウーって言ったの?」って、それは可愛かったけど、わたしは返事も出来なかった。 地獄みたいな出発だったけど、ぽかぽか陽の当たる高速のドライブが気持ちよかった。外に出られたのが嬉しかった。 バックライトに照らされたレントゲンのフィルムには、膝の真ん中で上下に割れた頸骨に斜めに橋渡されたスクリューが、くっきりピカピカに映し出されてた。ドクターは経過はとても順調でとてもキレイに治癒されつつあるって言った。スクリューはわたしの膝に一生収まったままらしい。わたしはピカピカ光ったスクリューを見ながら、ポキンとふたつに折れた足に釘を渡して修理した壊れたお人形を連想して、なんかちょっとだけ悲しかった。わたしの膝の中に一生、一本の大きな釘。 だけどとても嬉しかったのは、もう明日からフィジカル・セラピーを受けに行くこと。うちの近くのリハビリセンターに通うことになった。詳細にかかれたセラピーの処方はわけわかんないけど、スキーのレッスン受ける前みたいにものすごくワクワクしてる。それから、月曜日には CPM ってマシーンがうちに来る。1日6時間マシーンに座って膝のトレーニングするらしい。1日6時間って、わたしの生活はどんなになるんだろってちょっと思うけど、それさえワクワクしてるよ。 痛みが突然薄らいで足が軽くなった。すごい心理効果。 デイビッドは、早くそのマシーンが見たいって言った。 風邪がひどくなって今日は熱が出てるらしい。声もほとんど別人になってる。 早く治って、デイビッド。 早く来い、マシーン。 夜、ジェニーが来てくれた。 -
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