天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

ガールフレンド - 2004年01月16日(金)

こんな寒さ、多分わたしの人生で経験したことない。
寒さのせいか、タンゴ・クラブに来たのはわたしとロシア系さんとあと男の人2人だけだった。だからたくさん踊れた。やっぱりロシア系さんと踊るのが一番楽しくて上手く踊れる。あったかいお部屋でタンクトップで踊って踊って汗かいて、薄いセーター着てその上にごっついセーター着てロングのコート着てスカーフぐるぐる巻きにして帽子かぶってブーツに履き替えて、外に出たらまたほっぺたがちぎれそうな冷たさだった。

デイビッドのアパートからそのまま映画を観に行く。
帽子の上からフードを被って、それでもとても顔を上げて歩くことが出来ないわたしを、スキージャケット着て目だけ出した格好のデイビッドが手を引っ張って走る。

「 Something's Gotta Give 」。面白かった。めちゃくちゃ笑った。キャスティングが違ったら大して面白くなかったかもしれない。ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンって組み合わせのせいだ。キアーヌ・リーヴのきどったヤアーなドクターぶりが吐きそうなほどで、「げえ。こんなドクターいないよな」ってデイビッドが言うから「典型的なドクターじゃん。あたしにうるさく言い寄るドクターたちはみんなあんなだよ」って言ってやる。うそばっか。

ジャック・ニコルソンが臆病でフヌケなせいでいらいらしたから、面白かったけどわたしは星3つ。結局全部ダイアン・キートンのおかげじゃん、って頭に来た。キアーヌ・リーヴはキザだけど真っ直ぐで、年齢いった男と若い男の違いが分かりやすかった。そう、分かりやすかった。これだ。

デイビッドは言ってたっけ。若い頃の恋愛みたいには簡単にいかないんだよって。でもわたしはやだ。年とか経験とか関係ない。自分のこころに正直でいないからよけいややこしくなるんだ。どのみち恋なんかある程度までは共通にややこしいのに。

映画館を出る途中、またデイビッドは女の子の二人連れをからかってる。頭に来てひとりで映画館を早足で先に出て、そのままアパートへの道を走った。叫びながら追いかけてくるデイビッドを振り向きもしないで走った。道路に積もった雪をすくって固めて、すぐ後ろまでやって来たデイビッドの顔に投げつけてやった。外れた。

笑いながらアパートに戻って、お茶を入れる。それからインターネットで、一緒に行くスキー場の地図と写真を見せてくれた。デカすぎて恐い。5日間もこんなとこ滑っては登って滑っては登って、デイビッドは超上級コースに行っちゃうのにわたしはひとりで中級コースを滑っては登って滑っては登って、孤独じゃん。恐い。


ベッドに入ってまたケンカした。ex- ガールフレンドの話をするから、まだ今でも定期的に会ってごはんを食べてるそういう関係をわたしは絶対オカシイってなじる。ただごはんを食べるだけって言ったって、彼女に対してなんの感情も持ってないって言ったって、指一本触れないって言ったって、彼女のアパートで彼女がお料理作ってワインのディストリビューターが仕事の彼女が選ぶ特別なワインを一緒に飲んで、そんなのわたしの友だちはみんなオカシイって言う。わたしに対してヒドイって言う。そう言ったら「きみの友だちって誰だよ。人それぞれだろ。意見が違うんだよ」ってデイビッドは言った。だから言ってやった。

地下鉄の中で妊婦さんが大きなおなか抱えて立ってたら、誰でも席を譲ってあげるでしょ? あなたは「人それぞれだろ。意見が違うんだよ」って席を譲ってあげないでいる人みたい。意見が違うんじゃなくて、常識の問題なのよ。って。

あなたにつき合ってる女の子がいるって知っててそういうのやめないあなたの ex- ガールフレンドも常識ない頭悪い女。っても言ってやった。

「あたしが嫌だって言ってもやめてくれないの?」「きみが妬く理由なんかカケラもない。きみが僕の生活をコントロール出来る理由もない。だからきみが嫌だって言っても僕は僕の生活を変えない」「そう。じゃああたしもカダーと定期的に会う」「そうしたいからなのか、仕返ししたいからなのか」「そうしたくなんかないけど、あなたがあたしがやめてほしいって言ってもやめてくれないくらい素晴らしいことなのなら、あたしも経験してみたいだけ」「じゃあすれば? 僕だってきみの生活をコントロール出来ない」「あなたなんか大っ嫌い。あたしはあなたが嫌だって言うならしないのに」。

そっからその子どもみたいなケンカがどうなっってったのか覚えてない。突然「きみは僕の奥さんになりたいの?」ってデイビッドが言った。突然じゃなかったのかもしれない。「生活をコントロールする」のところから繋がってたのかもしれない。

わたしは驚いて黙ってた。少し黙ってから答えた。
「あたしはあなたのガールフレンドになりたいの」。

「きみは僕のガールフレンドだよ」。
デイビッドはそう言った。何? 何? 何? ガールフレンドって呼べないってついこのあいだまでそう言ってたじゃない。

「これが恋人同士じゃなけりゃ、一体どういう関係なのさ」。
そうも言った。何言ってんの? それはわたしの質問じゃない。わたしが前に聞いたことじゃない。

素直に「あたしガールフレンドなの?」「あたしたち恋人同士なの?」って喜べばよかった。ほんとにそう思ってくれてないならそんなこと言わないでって言った。それから「キスして」って言った。「大っ嫌いなんだろ?」「大っ嫌いだけどキスして」。

それが仲直りのしるしみたいに、デイビッドはわたしをいつもみたいに抱えて眠った。


週末に会えたなら、聞いて確かめたかった。だけどデイビッドは明日からカリフォルニアに行ってしまう。この天候に我慢出来なくて、あったかいカリフォルニアの友だちのところに突然行くことにしたって。水曜日に帰ってくる。

帰って来てから確かめたって、昨日言ったことなんかもう忘れてる。
忘れてるに決まってる。


-




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail