天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

大好きなアパート - 2003年07月23日(水)

お昼すぎ、雷が鳴って大雨が降る。
びっくりして「サンダーストームだよ。外にいない? 大丈夫?」ってメールしたらすぐに返事が来た。「デスクに座って仕事してる。こっちはまだ振ってないよ」。しばらくして「降り出した!」ってまた来た。「たいくつだよ〜」って返事したら「映画でも観に行っておいで」だって。

たいくつ。つまんない。雨が小降りになってからクーラーの部品を買いに行ったけど、どこにもない。夕方になってまた大雨になって、夜にダンス仲間とコーパに踊りに行くはずだったけどキャンセルになった。一週間お休みだけど、一週間こんなお天気らしい。たいくつ。たいくつでカダーに電話した。

マジェッドの声が隣りで聞こえた。だから「遊びに行ってもいい?」って聞いたら、「そんなにたいくつならおいでよ」ってカダーは言った。

雨の中、高速を飛ばす。
着いたらマジェッドが玄関まで迎えに出てくれてた。「久しぶり」ってハグして中に入る。バスルームから上半身裸のカダーが出て来て、「Hi」ってハグしたのに抱き締めてくれない。「なんでハグくれないの?」って言ったらぎゅうって抱いてから抱き上げてくれた。横でマジェッドが笑ってた。

「これ、デイビッドの一番お気に入りなんだ。この間デイビッドが来てくれたときに買った分の残りなの」って持ってったビールを4本渡したら、「ああそう、僕には残り物ね」って、チキンをのっけたピラフとサラダの晩ごはんをテーブルに用意してくれた。ふたりはもう食べちゃったあとで、「残り物なんだ、これ」って言ったら、「きみのために余分に作っておいたんだよ」ってカダーはいつものわざと怒った口調で言った。

嬉しかった。おいしかった。カダーの手作りのサラダのドレッシングがとてもおいしかった。いっぱい誉めてたくさん食べた。「ブタみたいに食べるな。朝から何も食べてないの?」って言われた。

おしゃべりして笑ってふざけて笑ってダンスして笑って映画みて笑って、たいくつだった一日全部埋め合わせられたくらい楽しかった。マジェッドになんか去年の夏から会ってないことになってるから、それが見つかんないようにマジェッドと会話するのが難しかったけど、それもおもしろかった。


帰るつもりだったのに、カダーのベッドで眠った。
カダーは夜中に何度もわたしの名前を呼んで、「寒い?」って聞いてはシーツをかけてくれたり、「足が痛い」って言ってはわたしを起こしたりしてた。

今日はカダーはお昼から仕事で、ふたりでゆっくり起き出して、朝ごはんを作る。
たまごはゆでたまごがいいってカダーは言う。わたしはゆでたまごなんかつまんない、目玉焼きにしよう、って言ったけど、カダーはゆでたまごのがヘルシーじゃんって言う。「あなたにゆでたまご作ってあげて、あたしは自分に目玉焼き作る」って言ったら、「じゃあ僕も目玉焼きにして」って言う。

わたしが作るはずだったのに、カダーが隣りに立ってたまごを割ってくれたり塩を渡してくれたりフライパンをゆすってくれたりごちゃごちゃ文句言ってくれたりする。デリのピクルスをスライスしてくれて、ピタブレッドをトーストして、ヨーグルトチーズをつけて食べる。殆どカダーがやってくれた。いつも必ず新しいミドルイースタンの食べ物を教えてくれる。ヨーグルトチーズがとってもおいしかった。

わたしの大好きなアパート。大好きな緑の森のキッチン。


携帯が鳴った。バッグの中を手探りしてるうちに切れた。ID が restricted になってた。お休みなのに、病院から誰もかけて来るはずがない。デイビッドだ。デイビッドのうちのオフィスの番号は、出ないようにしてあるから。

かけ直さなかった。
ジェニーんちにいるなんてうそつくのはやだったし、カダーんちにいるってホントのこと言っても、なんにもしないで一緒に寝たなんて信じてくれるはずがない。


わたしが先に車を出して、カダーが後ろをついてくる。ときどき手を振ったら、ステアリングにのっけたままの手を広げてくれるのが、ルームミラーに映る。

出る前にハグしてくれたカダーのトワレの匂いが、自分の体に移ってる。

何やってんだろってちょっと思った。
でも、こんなのでもいいやっても思った。わたしの一番欲しい答えが見つかるまでは。


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