天使のピン - 2003年07月08日(火) 今日も忙しかった。でも患者さんたくさん安心させてあげられた。たくさん笑顔をもらった。こんな日は忙しくても疲れない。シンドくても気持ちがいい。 お昼休みにジェニーとアジア食品のスーパーマーケットに行く。チャイニーズの梨を買いたかったのになくて、代わりに日本の茶色い梨を見つけて買った。ジェニーはコリアンの梨だって言ったけど、あれは絶対日本の梨だ。 それからドラッグストアに寄って、前に見つけて買いたかったピンを買う。 星条旗のドレスを着た、ちっちゃな天使のピン。 首からかけてる病院の ID ケースにつける。あの街の友だちがあの街を離れるときにくれたとてもきれいなガーディアン・エンジェルのピンをずっとつけてたのに、ずいぶん前に失くしちゃってた。 星条旗のドレスがかわいい。わたしを守ってくれるこの国限定ガーディアン・エンジェル。この国にいることに安心出来るように。 新規の患者さんが多くて少しだけオーバータイムしたけど、星条旗のドレスの天使のせいか、午後からも仕事が楽しかった。うちの近くのミドルイースタンのお店が並ぶ通りに寄って帰る。 このあいだカダーと一緒の CD を買ったお店でベリーダンスのビデオを探したけど見つからなくて、「今これしかないよ」ってお店の人が見せてくれた DVD を買った。パイレートのビデオなら安いと思ったのに、オリジナルのちゃんとした DVD で、少し高かった。 今日も暑い。クーラーどうしようかなって考えたけど、やっぱり節約してつけないことにする。それで天井のヘリコプターのプロペラみたいな大きなファンを思い出した。いつもここにあるのに「思い出した」ってヘンだけど。 涼しい涼しい。プロペラがくるくる回って涼しい。 引っ越しを手伝ってくれた最初の日、何にもないこのベッドルームの天井を見上げて「いいね、このファン」ってカダーが言ってくれた。つけてみようか、ってスイッチ入れて、何にもないお部屋の隅っこに座ってくるくる回るのふたりでずっと見てた。 デイビッドにメールした。「どうしてる?」って、それだけ。あれから話してない。「元気だよ。今ちょうどきみのこと考えてた」って返事が来る。嬉しかった。仕事が相変わらず大変みたい。邪魔しちゃいけないと思ってもう送らなかったら、しばらくして電話をくれた。 ほんとに、声がくたびれてた。でも明日会おうって言ってくれた。仕事のスケジュールが明日にならなきゃわからないから、明日になってから電話でまた話そうって。会えるのかどうかもわかんないのか聞いたら、「会うよ。少ししか会えないかもしれないけど」って。タンゴは、もうすぐデイビッドに会えるって思いながら踊るダンス。会えるのか会えないのかわかんないまま踊ると、会えないってわかってて踊るよりまだ上手く踊れない。そういうことが一度だけあった。 「会えるってわかってれば、それだけで充分だよ」って言ったら、「会うに決まってるだろ」って言ってくれた。 「週に一度会うだけなの? 週末は会わないの? あたしだったら淋しいな」。フランチェスカはそう言うけど、わたしはいい。デイビッドは音楽もテニスもソフトボールももうひとつの仕事も一生懸命で、忙しい。わたしも、大したことしてないけど毎日が忙しくなった。お互いに毎日が好きなことで忙しくて、でも木曜日には絶対に会う。絶対に会うことが決まってる。デイビッドは木曜日の夜を大切にしてくれる。 電話を切ってから、明日は水曜日だってことに気がついた。今日はもう寝るって言ってたからメールを送る。「明日じゃないよ。あさってだよ」って。 もう寝てると思ってたのに、すぐに返事が来た。「そうだった。先週も僕はおなじ間違いをしたね」。先週もデイビッドは、火曜日に「明日」の会う時間を決めようとした。 「おやすみ、子猫ちゃん」って書いてあった。 星条旗のドレス着た天使のピン、明日もうひとつ買いに行こ。 デュランデュランの日本公演、初日を選んで行ってきたあの人が電話をくれた。ものすごくよかったって、そんなの決まってるのに何度も言ってた。 ワールドツアー、NY には来ないんだよ。デュランデュランはベガスが好きなんだって。あの人が前に言ってた。「NY に来てたら見に来た?」って聞いたら「絶対行ってるよ」って言うから、「あたしには会いに来てくれないのにデュランになら会いに来るんだ」って、あのとき本気で拗ねちゃった。 -
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