天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

もしもディーナに会わなかったら - 2003年05月18日(日)

明け方にあの人が電話をくれた。
ゆうべあんまり寒くて、去年父が送ってくれた電気毛布をクローゼットから引っ張り出した。冬の間は一度も使わなかったのに。それがほかほかあったかくてぐっすり眠り込んでたみたいで、いつもにも増して何しゃべったんだかわかんない。「今どこにいるの?」って回らない舌で聞いたら「眠たい? ごめんね。仕事場。仕事場からかけてる」ってあの人が言って、あとはなんにも覚えてない。切るときにまだ声聞いていたいって思ってたこと以外。

あの人の声は、どうしていつもいつもあんなに優しいんだろ。あの人のあの微笑みのまんまに優しい声。


朝起きたらお天気がよかった。
教会が終わってから、ジェニーとお昼ごはんを食べて買い物に行った。
久しぶりにお天気がいいのにまだ風が冷たくて、薄いジャケットにくるまって歩く。もう使い切ったアロマのエセンシャル・オイルの新しいのが欲しかった。ラヴェンダーとココナッツとマンダリン・ピールと、オーシャノンってのを買った。

おしゃべりしながら歩いてると、前から来た女の人にいきなり紙を渡される。またサイキック。「あの人、アンタのとこにまっしぐらに歩いて来たよ。あたしのことなんか見向きもしないで」ってジェニーが言った。紙はほんとにわたしにだけ渡されて、ジェニーは貰わなかった。「ああいう人には見えるんじゃないの?」「何がよ? あたしが弱虫でしっかりしてないでフワフワしてて、ああいう人にすぐついてっちゃうってこと?」「違うって。なんかアンタを覆ってるスピリットみたいのが見えるんだよ」「やめてよ」。まだわたし覆われてるの? スピリットみたいのじゃなくて、ダークネスに。

去年のクリスマスの前ごろ、仕事が終わって急いで帰るわたしに「一体最近どこ行ってんの?」ってジェニーに何度か聞かれて、ディーナのことを少しだけ話したことがある。「コワイこと言い当てられて気になって、お金なんかいらないからって言われてときどき話聞きにいってるの」ってそれだけ。ジェニーがわたしのことを心配するから、それからは何も言ってなかった。


もしもディーナに会わなかったら、わたしはまだあんなふうに痛い痛い日々を送ったままだったんだろうか、って考えてみる。「会わなかったら」なんてのはないんだから、考えたって意味がない。でももしもディーナに会わなくても、デイビッドとは出会ってたかもしれない。カダーがくれた痛みから逃げたくて、あの人がくれる淋しさを紛らわせたくて、デイビッドに夢中で恋してたかもしれない。そしてデイビッドがわたしだけを愛してくれるのを待って、またひとりで痛がってたかもしれない。

もしもディーナに会わなかったら、そうやっておんなじとこばっかグルグル回ってた。バカみたいにおんなじ間違い繰り返しながら。きっと。

多分ほかの人は自分の中にちゃんとディーナがいて、ひとりで一生懸命頑張りながら、悲しみからも痛みからも抜け出せる術を見つけてるんだ。そう思う。みんな強い。


アロマジャーに、ラヴェンダーのオイルを落としてティーライトに火をつける。
ラヴェンダーってなんだっけ。いろんな効力があるんだよね。チビたちがふたり抱き合うようにくっついて、ベッドの上で眠り始めた。

あの人、まだ覚えてるかな。わたしのラヴェンダーのコロン。



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