天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

卒業式 - 2003年05月12日(月)

「今日、卒業式だったんだよ」って、ゆうべ遅くにカダーが電話をかけてきた。
忘れてた。11日っての知ってたのに、「Motherユs Day の日だね」って言ってたのに。「そうだった。忘れてた」って言ったら、「ひどいヤツ」っていつもの仕返しされちゃった。ほんとは、なぜかその日を火曜日だって思ってた。きっとなんかが火曜日だったんだろうな。なんだろ。まあいいか。

「嬉しい?」って聞いたら、相変わらず「まあ嬉しいかな」って嬉しそうに言わない。
わかってるけどさ。目の前にたくさん不安がぶらさがってるの。でもわたしは嬉しいよ、カダー。仕事しながらちゃんと2年でマスター終了して、ほんとにあなたってえらい。

でも、たくさんたくさんいろんなこと話してくれて、やっぱり嬉しかったんだろうな。


卒業式。
あれは5月の終わりで、しゃくなげと薔薇がいっぱい咲いてた。前日まで大雨だったのに、うそみたいにぽっかり晴れて、卒業式用に買った黒い半袖の夏のドレスが着られたのが嬉しかった。会場の手前で「じゃあ行ってくるね」って夫に手を振って、「卒業生の控え室」に入ったら、ボニーがばっさり髪を切って来てた。みんなでワイワイ騒ぎながら、ガウンにフードをピンで留めっこしたり博士の帽子を頭にヘアピンで留めっこした。長い列になって会場に入って行くとき、ちょっと緊張したっけ。

ひとりずつ名前を呼ばれてステージにあがって、証書をもらってからステージの真ん中で学長の前で少しかがんで頭をこつんとしてもらう。みんなそのあとはステージから手を振ったり投げキッスしたり踊りながら歩いたり、昔観たポリスアカデミーの映画の卒業式みたいだって思ってた。

わたしはステージの真ん中で、日本式のお辞儀をした。ずっと支えてくれた夫に感謝を込めて。

嬉しかった。あの街で、死ぬほど頑張って通った大学を卒業したあの日。

ここでのインターンの卒業式には誰もいなかった。でも、やっぱり嬉しかった。
あの人がアメリカに来てて、遠い反対側の街から、いつもよりずっと近い声の電話でおめでとうを言ってくれた。


カダーもひとりっきりだったんだね。
わたし、お母さんになって行ってあげればよかったね。
それどころか、忘れちゃってたりして。

カダー、卒業おめでとう。

仕事、ちゃんと見つかるからさ、ずっとここにいてよね。



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