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2003年02月20日(木) 冬に見る夏の夢、世界の終わりと始まりを

けんちゃんの手が伸びてきてわたしのふとももにふれる。
彼の目。笑い。

気を許したかお。

あーーーー。
みたことあるな…。
男のコのこういうかおってどうして似ちゃうんだろう。

きゃあきゃあという聲がきこえる。
あたしのキライな女がきたようだ。

「きゃあ」
けんちゃんがあたしの髮どめを外した。
「だめ。かえして」
髮がはらりと肩に落ちる。
「もーーーーう」


ガラリ
と戸が開く音がして、
「何ふたりでラヴラヴしてるの」
とあたしのキライな女が云った。
一瞬、あたしは動揺したけど
すぐにふてぶてしい態度に出て、
ゆれなかった。




「…困る。」
と云ったあとの彼の不敵な笑みを思い出した。

あの、夜。
真夏のながい夢。
あのときの夏の夜の夢を、
世界の終わりと始まりを
あたしは忘れない。
これからも生きていくために復讐のようにやきつける。


るう |MAIL




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