TENSEI塵語

2006年01月07日(土) サラちゃんと帰った夜

昨夜は、恒例の吹連の支部役員の中・高合同新年会で、
国府宮駅近くの居酒屋に集合した。
これ以上食えん、これ以上飲めん、というほど飲み食いして、
2度目にトイレに立った時脚がふらついていたし、睡魔も近づいていたので
10時前に退散した。

駅に着いたら特急電車が出るまで7、8分あったので、
iPod ナノをセットした。
耳からイヤホンコードを垂らして歩くなんて、素面の時には勇気がないが、
飲んでいるときはそんな格好はどうでもよくなるのである。
年末の宴会の帰りの続きで、サラ・ブライトマンが流れ始めた。
その瞬間から、目に入る光景も回りの空気もがらりと変わるのだ。
いや、もちろん、目に入る映像はそのままだし、冷たい空気も同じなのだが、
それらにまとわりつく雰囲気が変わるのだ。

岐阜に着いたころは、もう10時をはるかに回っている。
たいていタクシーで帰宅することになる。
バスが走っていても、ここ数年、この時間にはタクシーを利用している。
けれども昨夜はタクシーに乗る気がしなかった。
今聞いている歌声から離れたくなかったからである。
タクシーに乗ると道案内をするために、イヤホンを外さなきゃならない。
それがイヤで、そのままバス停に歩いた。
家からもっとも近いバス停を通るバスはもう全部終わっていたけれど、
長良橋からそのまま北上するバスはやがて来るようだった。
こうしてバスを少しの時間でも待つのと、のんびり走るバスに
身を委ねるのがうんざりでタクシーを使うようになったが、
昨夜は苦にならないどころか、好ましい感じがした。

深夜のタクシー料金はだいたい2000円くらいである。
バス代は200円だから、約1800円の節約になる。
ナノがこの節約に自然な形で貢献するとしたら、
こういうことが15回もあると、ナノの費用は取り返せる勘定になる。。。
しかし、ことはそういう具合には運ばなかった。
心というものは、なかなか一筋縄ではいかないものなのだ。

バスに乗っているうちに、次第にラーメン屋に寄りたくなってきたのである。
この路線でいつも降りるバス停の、もうひとつ先に気に入りの店がある。
らあめん花月である。
少なからぬ葛藤があったけれど、いつも降りるバス停で降りなかった。
酔った腹を落ち着かせるのにラーメンを食べるのは、
学生時代からの習慣のようなものである。
サラちゃんの歌声で元気になったもんだから、その欲求が強くなったわけだ。
新製品も出ていたけれど、たぶん1年ぶりくらいの再会なので、
定番のにんにくげんこつラーメンの味噌を食べた。
これで、タクシー代の節約は1200円ほどに減ったけれど、満足である。

もちろん、その間もずっとサラちゃんの歌の世界の中にいた。
帰りに歩く距離が倍になって10分以上になったが、苦にならない。
もう今ではさびれてしまった商店街を歩くころは「ハレム」が流れていた。
軒並みシャッターが下りて、寒々とした光景の通りを歩いていても、
きらびやかで温かい雰囲気が耳から流れ込んでくる。
それから、「What a Wonderful World」。
雪が降りそうだと予想されているのに、とてもそれほどの寒さは感じない。

いい音楽はいつも私を変え、私にとっての世界を変える。
30年以上も前からずっと、この真実が私をしばしば驚かせる。


ちなみに、昨夜は家に帰り着いて、10分以内には眠った。
4時前に目が覚めて、しばらく起きていた。
起きたとき、むしょうに喉が渇いていて、磁化杯の水を飲みながら、
食卓に残してあったイチゴをバクバク食べた。
5時ごろ雪がちらほら降っているのを見たが、そう降らないだろうと思った。
6時に再び横になったら、次に起きたのは10時過ぎだった。
すごくよく寝た、という感触で起き上がった。
明け方の雪は、あちらこちらに薄化粧を施したようだ。


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