これで今年の大仕事がすべてぶじに終わった。 春の市吹の定演、夏のコンクール地区大会と、3日間にわたる県大会、 秋の混成バンドと吹奏楽祭、冬の県総文祭と、 きょうのアンサンブルコンテストである。 まだ来年に入って、1月の終わりに県大会の仕事が待ってはいるが、 とりあえず、今年はこれで大仕事は終わりである。
きょうのアンコンはとりわけたいへんだった。 出場チーム数が80チームにまで膨れ上がった。 1時間に可能な演奏数は12だから、単純計算で6時間40分かかる。 休憩なしでやるわけにいかないから、演奏だけで10時〜18時である。 遅れるわけにいかないので、進行には細心の注意を配った。 手伝いの生徒たち(出場生徒の時間外奉仕である)がよく動いてくれたので、 実にスムーズに進行した。会心の出来である。 手伝いの生徒もたいへんだったし、審査員も計時審判もたいへんだった。 みんな、ホントに協力的で、感謝感謝である。
きょう、とりわけ驚いた話。 ある学校が、ずっとコンクールでもアンコンでも音が冴えず、 アンサンブルも雑で、成績不振が続いていたのに、 きょうはクラリネットアンサンブルも金管アンサンブルもよかった。 特に金管8重奏は、音の厚みには欠けるものの、 実にバランスのよい、堅実なアンサンブルをしているので驚いた。 夏のコンクールの時にはこんな技術は少しも感じられなかったのだが、 プロの講師でも雇ったのだろうかと、そうまで思わせる変貌ぶりだった。
その金管アンサンブルは審査員にも高く評価されて、県大会へと選ばれた。 県大会の書類を取りに本部に来た顧問と生徒に、 いったいどういうわけ? と尋ねてみたら、驚くべき答えが返ってきた。 その顧問についてきた生徒が、他の生徒たちを鍛えたのだと言うのだ。 「私がみんなをひとりひとり鍛えたんです」と自らも興奮して言う。 必死でがんばってきたけれど、まさかここまで上位に入れるとは 夢にも思っていなかった、そう感じられるような興奮状態である。 残念ながらその子は、1年生の時には運動部に入ってしまい、 一時は吹奏楽から遠のいていたのが、2年になって復帰し、 しかし、進学校のしきたりによって、もうこれで引退なのだと言う。 その点は残念ではあるが、こういう高校生もいるのだと実に嬉しい話だった。 顧問でもなかなかできないことを、彼女はやってのけたのだ。 「ぜひぜひ将来は吹奏楽の顧問か講師になってね」と言ったら、 ひたすらうれしそうに笑っていた。
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