TENSEI塵語

2005年11月28日(月) 演劇「身毒丸」を見た

金曜日の試験問題も学校で全部作り終えたし、
明日の吹奏楽関係の会議の資料も、今夜できる分は作ったし、
待ちに待ったこのチャンスに「24 season4」を見たいと思って、
箱から出してシールを外し、第1巻のディスクを取り出すところまで進んだ。
でもなー、、、と我に返る。
見始めたら、短く勘定しても18時間だ。。。
断念した。ちょっとまだタイミングがよくないのだ。

それで「身毒丸(しんとくまる)」を取り出した。
90分の舞台を収録したDVDである。
先日、い〜でじシネマの格安コーナーで見つけた。
蜷川幸雄演出、藤原竜也主演、ということで、買ってみた。
夏に、この組み合わせの「近代能楽集」の公演を見に行きたかったが、
予定がどうしてもうまく行きそうにないので断念した。
その代わりに、、、というつもりで買ってみたのだ。

ストーリーの展開には、わかりにくいところが多かった。
もともとわかりにくい台本なんだろうけれど、セリフにも
和歌風あり、能楽風あり、講談調ありで、聞いて解釈するのに時間がいる。
その上、視覚の方に意識を多く奪われるから、聞き逃すことも多い。
だから、しっかり理解して楽しめたとはとうてい言えない。
けれども舞台上の演出には感服することしきりで、目が離せなかった。
音楽効果も実に巧いではないか!
こういうのを見ると、若いころたぎっていた血がまた騒ぎ出すのだ。

また後日見なければならないだろう。
関連サイトで粗筋を見つけたので、今後の勉強のためにコピペしておこう。


               1
夕暮れの街角を母親の写真を眺めながら彷徨っている少年に、「涙がとめどなく流れて止まらない」と彼の運命を嘆く歌が重なる。
中世のその昔、そのような語り口調と共に、社会からはみ出した乞食が、街角に立って口から耳へと伝えた物語があった。そしてこのドラマの主人公しんとくは、その時代の文字を持たない大衆が愛した悲劇のヒーロを現代に蘇らせたものなのだ。

               2
仮面の行商の男と、少年の家の小間使いがかつて芝居小屋のあった場所で、食い詰めた旅芸人の一座が、「母のない子に母親をおわけします」という売り文句で娘たちを売りに出しているという噂話をしている。
そこへ少年の父親が、母親を買い求めにくる。定まった家を持たない女なら大抵のことは我慢して居つこうとするだろうというのが彼の考えである。少年は自分にとって母親はたった一人で、他の母親などいらないと拒絶する。
しかし彼は、父親が買い求めた長い黒髪の女に、思わず心を奪われ、その心のときめきが歌で歌われる。そして女は、自分を社会からはみ出した仇花、撫子であると名乗る。

               3
家、夫、子供、社会の最下層を生きてきた女は長年あこがれ続けたその全てを一度に手に入れた。そして家の中では理想の家族が食卓を挟んで演じられる。
しかし女はそれが幻想だったことにたちまち気付かされてしまう。
自分を買い求めた男は、あくまで母として買ったので、妻ではないと冷たく言い、子供は頑なに心を開かない。そして自分の息子として育ててきたせんさくも実は母親を演じるために拾った子供である。乞食同然で旅廻りをしていた頃はまだ自由があった。しかし今は母という役を演じている人形に過ぎない。そんな時、義理の息子のしんとくの大人になろうとしている肉体が目にはいる。
家では父親の提案で、理想的な家族を演じる儀式として、家族あわせのゲームが行われるが、しんとくはその嘘に耐えられなくなって家を飛び出し、撫子は追いかける。

               4
しんとくの中では否応なくその女の存在が大きくなっていく。しかしそうなればそうなるほど、彼は死んだ母のイメージにしがみつく。そして彼は、女の髪の毛を食べるという、髪切虫を挑発的に女に示し、女に罵詈雑言を浴びせる。女は心を開かないしんとくの尻を泣きながら叩く。

               5
継母に理不尽に折檻されたと思い込んだしんとくは、仮面売りに出会う。そして彼は、自分の産みの母に会いたいと訴える。する仮面売りは不思議な穴を取り出す。その穴を地面に置くと死者たちがいる地下の世界にたどり着くことが出来る。彼はその穴を仮面売りから借り受け、地下の世界へと入っていく。

               6
地下の世界では極楽浄土を願う歌が歌われ、死者の車が行き交い、行く方不明の自分の子供を探し求める母親たちが徘徊している。そして彼は、火事の中を危険を顧みず自分を助け、代わりに焼け死んでしまった仏の母親に会いたいと一心に願う。そこへ彼の母親に扮した継母が現われ、たちまちにそこは地獄へと変じ、彼を翻弄する。しんとくは彼の守り神である髪切虫を呼ぶ。それと共に彼の悪夢は終わる。

               7
それから2年の年月が経つ。 あれから何一つ変っていない。女は家を手にいれたと思ったのは単なる錯覚で、自分は家の置物として買われただけである。形だけの妻、形だけの母、その中で山のような仕事に追われる日々。ある日彼女は、死者たちの写真を磨いていると、しんとくの母親の写真が消えてしまう。しんとくはそれを見て激怒し、彼女を殴りつける。 そんなしんとくを父親は、撫子の前で、激しく叱責し、あるべき家の形を教え諭す。決して受け入れることが出来ない、継母と義理の息子。しかし心の中では二人は男と女として激しく求め合っている。イメージの中では二人は抱き合い求め合うが、現実のしんとくは全てを拒絶して家を飛び出す。

               8
母親として拒絶され、女としても受け入れられない。しかし彼に見つめられると、心がかきたてられいても立ってもいられない。この地獄をどこかで終わらせないと彼女は破滅してしまう。そこで彼女は、彼に自分を見つめることが出来ないようにその目を見えなくする呪いをかける。彼の目がつぶれれば、自分は彼に見つめられることなく、見ることが出来る。彼女のその呪いが成功し、彼は盲目となり、いずことなく去っていく。

               9
それからまた1年の月日が経つ。
撫子は静かに狂い始めている。彼女は自分を閉じ込めている家を壊し、その場所に芝居小屋を建てたいという心の願望を述べる。
その入れ替わりにしんとくが母の仮面を付け、母に化けて現われ、義理の弟を破滅させる。

              10
子供たちはいなくなり、家の秩序は壊れたしまったと嘆く父親が現われる。そこへ家の権威の象徴であるハンコが現われ、失墜してしまった父親の権威をあざ笑い翻弄する。

              11
二人を縛りつけていた家は崩壊し、狂った継母と放浪の果てに戻ってきた盲目の義理の息子は初めて男と女として向き合い、やっとお互いを受け入れる。そして二人は社会に一生属さない忘れられた流民として生きていく覚悟をする。



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