TENSEI塵語

2005年05月20日(金) パッヘルベル「シャコンヌ」

また思いっきりさぼってしまったが、この2、3日は楽譜書きをしていた。
娘がもう3年生で、大学の弦楽合奏団の幹部になり、
先日選曲云々の話をしていたので、その内の1曲に、
パッヘルベルの「シャコンヌ」を勧めようと思って、
音源と楽譜を用意して検討材料にしてやろうと思ったのである。

音源はカセットテープで持っていたけれど、数年前から行方不明の上、
仮に見つかっても、再生する機械がない(あってももう壊れている)。
だから、銀座ヤマハで見つけたオルガン譜(原曲)をもとに、
数年前スコアメーカーでギター音にして打ち込んでおいた楽譜を、
弦楽の音に変えて、弦楽でおもしろい形に書き換えてファイルを作り直した。

楽譜はそれとは別に、フィナーレというソフトで新たに書くのである。
スコアメーカーというソフトで作っておいた楽譜はピアノ譜なので、
そのままでは弦楽合奏の楽譜としては使えないからである。
スコアメーカーは、楽譜を作るにはちょっと物足りないけれど、
強弱やテンポの設定が簡単にできるので、midi音源用、
フィナーレは楽譜がきれいに印刷できるので、楽譜書き専用である。

こういう仕事をしていると、時間を忘れるほど没頭してしまうのである。
実際役に立つかどうかは問題にならない。
とにかく、五線に向かってあれこれ悩みながら音符を埋めるのが楽しい。
PCはそれをすぐに演奏してくれるのでありがたい。
手書きでやっていた時は、団員の集まる日時まで待たなければならなかった。
しかも、全部手書きでパート譜まで書いた後で、である。

パッヘルベルの「シャコンヌ」は、大学時代にギター合奏で演奏した。
私はやはり指揮者だったが、コンマスをやっていたT君と選曲していた時に、
T君がこの曲の弦楽合奏版を聞かせてくれて、
すぐに私も気に入って、候補曲の筆頭になった。
問題は楽譜だったが、その数年前にそのサークルで演奏していたとわかった。
部室の倉庫からその時の楽譜を発掘して、それをもとに書き換えて演奏した。
何度演奏しても飽きない曲だったし、今回PCで取り組んで、
何度も聞き直しても、やはりぜんぜん飽きない曲である。

「シャコンヌ」というのは不思議な音楽である。
基本は、ラーーソーーファーーミーーという低音の音階の繰り返しである。
その上に変奏曲のようにさまざまなメロディーが展開されるのである。
そんな単純な形式の音楽なのに、実にドラマティックである。
バッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータのシャコンヌはその最高峰である。
ヴァイスのリュートのために書かれたシャコンヌも私の愛奏曲だった。
ラソファミという単純な音階が、さまざまな表情を秘めているのだ。
音の世界というのは本当に不思議である。


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