TENSEI塵語

2005年01月10日(月) 白鵬(2)

民放でやっていた大相撲ダイジェストがなくなって困っていたら、
先場所、NHKでやっているのを知って、思い出せば時々見ることにした。
しかし、時間が遅すぎる。
毎晩午前0時を回ってからである。
ひどいときは、午前1時過ぎにやることもある。
何とかその日のうちにやってほしいものだ。
今夜、見ることを思いついた。
忘れてしまうことも多い。
この時間はだいたい、そろそろ寝なきゃと思いつつ、
やりかけのことにあくせくする場合が多いからだ。

見たい理由の1番は、先場所の時書いたように、白鵬である。
しかし、取組表までチェックするほどのことはしていないので、
見逃すことがないように、初めから全部見させてもらう。
そうすると、他にもいい取り組みに出会えることにもなるし、
きょうの魁皇×琴の若戦のような不思議な勝負にも出会えたりする。
一瞬の攻防を、持ち堪えたり、決めたり、逆転したり、、、
その瞬間瞬間に、ハッとしたり、がっかりしたり、感心したり、
それが楽しいのは、対戦型のスポーツのどれとも同じである。
我々がさらに求めるのは、より美しい勝負、よりあざやかな勝負である。

白鵬は、昨日の初日に横綱朝青龍に負けた。
昨日私は、おひまちの酒盛りの部屋で、見ることができた。
地震があったので、TVをつけていたら、ニュースで見せてくれたのだ。
相変わらずいい動きをしていた。
横綱相手に、押されながらも互角の勝負、そして、押し返して行った。
ところが、まだ勝負がついていないのに、中断させられたかのように見えた。
俵際でこらえた時に、ほんのわずか踵が俵から出たということらしい。
残念であるが、あのしなやかな動きは健在だということで大いに安心した。

きょうの勝負には驚いた。
激しく当たった、と、次の一瞬には、流れるようなはたき込みで、勝った。
その動きに、その瞬間、私の感覚は吸い込まれた。
何という落ち着きと、しなやかな動きであろうか。。。
その瞬間に、横綱相撲!! という賛辞が私の心に浮かんだ。
引いたわけでもないし、体を避けたわけでもない。
当たった後で、相手の動きを見て、こっち側にはたき込んだという、
模範演技のようなはたき込みである。
彼の場合、組んで押すか組んで投げる取り組みしか見たことがなかったので、
ことさらに驚いたのだった。

きょうは格下力士との取り組みだったが、明日は魁皇戦である。
昨日と同様、厳しい取り組みである。
私は、どちらかというと勝つ方に賭けているけれど、
とにかく、いつものように、美しくしなやかな動きを見せて欲しいものだ。
こういう力士こそ、横綱になって欲しいと、心底思う。
相撲は日本の国技でも、横綱が外国人ばかりになってもかまわない。
横綱は、強いだけでなく、これぞ相撲というお手本であって欲しいと思う。


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