昨日・きょうと混成バンド練習会があった。 あった、なんて傍観者的に書くべきでなく、練習会をやったと書くべきかな? 例年のごとく、日程や会場の算段をしたのは私なんだから。 ただ、今年は例年と違って、選曲に腐心する必要がなかった。 京都の作曲家、櫛田てつ之扶(「てつ」は月失という字である)氏に、 吹奏楽祭40周年記念の委嘱作品を依頼してあったからである。 今年の2月23日に櫛田氏を案内して木曽川沿いを回ったのは、 この委嘱作品のイメージや題材を得てもらうためであった。
その作品は予定より1ヶ月ほど遅れて8月上旬に事務局のKの元に届いた。 彼はそれを楽譜ソフトフィナーレで清書したが、 パート譜は昨日の練習の集合時間になっても届いていなかった。 発足式を始め、今回の趣旨を説明し、学校ごとの自己紹介をしあい、 そろそろ楽譜がないと困るなぁ、、と途方に暮れ始めたときに、 ぼん、と楽譜の束が目の前に現れた。 こういう企画は、なかなかのスリルを伴う。 しかも、届いたのは第2部だけである。 第1部は「明日の昼ごろ」などという報告である。 私のこの曲の下調べも、2日前にようやく添付ファイルで送られてきた、 未完成のスコアのファイルである。 それをミディ音源で聞き、スコアを印刷していくらかの下調べをしておいた。
その曲は「交響詩曲 木曽川風情」という題名である。 場面ごとに表題がついていて、全体を通して見ると、 「犬山城追想」「犬山まつり」「木曽川に沿った河川敷公園にて」 「曼陀羅寺」「国府宮はだか祭」という構成である。 地元の人間にとっては何だかこそばゆいような感じもあるが、 音楽的要素はかなり私好みの曲なので、練習もなかなか楽しい。 しかも、ほとんど、生徒たちが聞かせてくれる現実の音を聞き、 スコアを眺めながらスコアのさまざまな要素を読み取りながら、 いろいろと指示を与えていく、緊張感のある練習である。 K氏の楽譜の清書が遅れて、 第1部を実質30分程度しか練習できなかったのが残念だった。
(ちなみに、アテネの女子マラソンを傍らで映したまま、これを書いた。 野口みずきが金メダルを取り、日本の2人も5位、7位の入賞だった。 世界記録保持者のラドクリフが36キロ地点でリタイアした。 暑いだけでなく、上り坂のかなりきつい苦しいコースだったようだ。 野口はゴール後、ドクターチェックに入ってしまったらしい。 そういえば4年前、やはり混成バンドの練習日、朝練習会場に着く直前に、 高橋尚子の金メダルの瞬間をラジオで聞いていたのだった)
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