2004年07月20日(火) |
「ダ・ヴィンチ・コード」(3) |
「イエスとマグダラのマリアの結婚は史実として記録されている。 それに、イエスを既婚の男性とする方が、聖書に従って独身だったとする 通説よりも、はるかに理にかなっている」 「どうして?」 「イエスがユダヤ人だったからだよ。 当時の社会秩序は、男性が結構しないことを事実上禁じていたんだ。 ユダヤ人の慣習では、独身は非難され、 息子にふさわしい嫁を見つけるのが父親の義務だった。 もしイエスが結婚しなかったのなら、福音書のどれかがそれに言及し、 独身という不自然な状態を通した理由について何らかの説明を しているはずだ。ところがそんな記述はどこにもない」
「マグダラのマリアがキリストの右腕だっただけではなく、 もとから高い地位を備えた女性でもあったことはほとんどしられていない」 「ベニヤミン族の出身だったの?」 「そうだ。マグダラのマリアは王族の血を引いている」 「貧しかったんだとばかり思っていたけど」 「有力な一族の出であった証拠を消すために娼婦ということにされたのだよ」 「だけど、マグダラのマリアに王家の血が流れているからといって、 どうして初期の教会はそれを気にかけたの?」 「マグダラのマリアだけでなくその伴侶たるキリストにも流れていたからだ。 知っての通りマタイ福音書は、イエスがダビデ家の出であると述べている。 つまり、ソロモン王=ユダヤ人の王の末裔だ。 強力なベニヤミン族と姻戚になることによって、 イエスはふたつの王家の血筋を融合させて、 王位に対する正当な権利をもつ強大な政治的統一体を作り上げ、 ソロモン王にさかのぼる王統を復活させようとした」
「聖杯伝説とは、王家の血の伝説だ。 聖杯伝説が〈キリストの血を受けた杯〉について語るとき、 それが指しているのは、 マグダラのマリア=イエスの聖なる血脈を宿した子宮なのだよ」 「でも、キリストの血が受け継がれるためには、、」 「子どもがいなくてはならない。 それこそが、人類の歴史上、最大の隠蔽だ。 イエス・キリストは結婚していたばかりか、父親でもあった。 マグダラのマリアは聖なる器だ。 イエス・キリストの血脈を育んだ杯だった」
何という驚き!! 今まで想像したこともなかったが、何という自然な盲点だろうか! 数年前夢中で読んだ「イエスを愛した女」のマグダラのマリアは、 たしか娼婦のままだったと記憶するが。。。
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