2004年07月18日(日) |
「ダ・ヴィンチ・コード」 |
昨夜「ダヴィンチ・コード」を読み始めた。 すぐに引き込まれてしまった、、おもしろい、、、が、悲しいかな、 視力がかなり衰えていて、調整に疲れ、昔のように長時間読み続けられない。 きょうも暇あるごとに読み継いだが、休み休みである。 けれども、ストーリーだけでなく、興味深い話も多く、 頭の中では、何をしていてもこの作品の世界の雰囲気が漂っている。
黄金比のことをしっかり説明してもらったのは、この本が初めてだ。 1.618、、この数字は何だ、黄金比だ、この宇宙で最も美しい数値だ、 と、読んでいても、まだピンと来なかったから。。。 それが自然界のさまざまなものや、人体の各部分の比率や、 芸術作品にも見られる、、、と読み進むにつれて、 そんなようなことを以前聞いたことがあるなぁ、、と気づいていく。 黄金比という言葉も、すぐに聞いたことある言葉だとわかっても、 私の頭の中では、何ものにも関連づけられない孤独な単語として 長い間放ったらかしにされていたようだ。
私は、何かを聞いても、それをその都度整理してしまっておくのが苦手だ。 部屋でも机の上でも、未整理のまま積み重ね放題にするのと一緒だ。 何でもかんでも、雑多なままぐちゃぐちゃにして、忘れてしまう。 ちょっとサイト検索をして黄金比について3つほど見てみたら、 たいてい、この小説で読んだことが書いてあるではないか。 しかも、フィポナッチ数列からも導かれる数値だということも、 当たり前のように誰もが言及しているではないか。 ということは、小説を読みながら、その説明に感心し、驚嘆し、 作者の博学にも畏敬の念を覚えたりして、熟読して理解しようとしているが、 既に知っている人にとってみれば、 当たり前のことがわざわざ長々と書いてあるに過ぎないわけだ。
秘密結社シオン修道会にボッティチェリ、ニュートン、ユゴーなども 会員として名を連ね、ダ・ヴィンチは約10年間総長を務めた、という話も 同様だ。
さっき読んだところでは、宗教象徴学者ロバートが、 殺された館長の孫娘ソフィーにシオン修道会のことを説明する中で、 テンプル騎士団の話に及んだ。 大学時代、一般教養の世界史を受講したら、そのテーマはテンプル騎士団で、 教授の著書を教科書として買わされ、講義もちゃんと出席し、 レポートも書いてAだったはずだが、この小説に出てくる話は 初めて聞く話としか思われない。 確かにあの時はまじめに授業を受けていたはずだが、 問題意識がほとんどなかったような気がする。 ただ、課せられたノルマのひとつに過ぎなかったわけだ。
つくづく自身のもの知らずを痛感しつつも、 小説は自然と問題意識を深めてくれるのでありがたいものだと思った。
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