TENSEI塵語

2004年07月12日(月) 選挙結果に思う

自民党49、民主党50。自民党、目標の51に達せず。
この選挙結果を自民党の敗北と言い、小泉クンの続投に懸念の声もあるが、
私から見たら、こんなのはとても敗北とは思えない。
あれだけ批判されて当然のことをいくつもしていながら、
それでもせっせと自民党に票を投じに行く人が減らないことに、
大衆というものの空恐ろしさを感じずにはいられないのである。

それ以上に恐ろしいと思ったのは、民主党12増の中身である。
民主党が50以上も当選することがあれば、
自民党の当選数は40そこそこか40を切ると予想していた。
ところが、自民党は議席をひとつ減らしただけである。
あとの11はどこから来たかというと、共産党からである。
一概には言えないだろうが、格好としては、
今まで共産党に票を投じていた人たちの、過半数を遙かに越える人たちが
民主党に期待を込めて投票したということになる。
自民支持者は、いくつか政策批判をしながらも、動かなかった。
共産支持者は、表立った成果を上げない政党に見切りをつけた。
もっとも庶民的立場からものを言ってくれる可能性のある政党を排斥した。
今こそ応援すべき時なのに、ますますものを言えなくしてしまった。
二大政党制と言うに値しない「二大政党制」のマスコミの煽動にのってしまった。

もうこれで、似たもん同士の二大政党の大波に流されて行くしかないのだ。
多少の具体的政策の違いはあるから、どっちが主導権を取るかで
現実の動きに多少の違いはあるだろうが、根本的には大差ない。
わいわい大騒ぎするほどの違いはないのである。
庶民に暮らしにくい世の中になる一方だろうな、と予想できるだけである。
しかし、ここまで愚かな成り行きになれば、もう何を言ってもしょうがない。


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