この暑さの中で、生徒がだらけていると嘆く声もよく聞こえてくるが、 この苛酷な環境の中で、よくこれだけ耐えているものだと、私は感心する。 それでもやはり、最低限のことは曖昧にしてはいけないので、 やっと帰れそうなSTの終わり際、特別教室の掃除がいい加減だったので、 全員を待たせて、掃除当番に掃除のやり直しを命じた。 実に暑苦しい指示をしたものだが、生徒は実にさわやかに行動した。
きょうの授業は、変更で昨日に移動した授業もあって、 古典のスタディークラスの2つだけだった(それに会議2つである)。 古典のスタディークラスは、2クラスを3つに分けているが、 去年の成績をもとに、上位の者を35人ほど集め、 下位の者を22人くらい2つのクラスに分けて、 私は2講座ともその下位クラスのひとつを担当している。 きょうはそのひとつは1時間目にあり、もうひとつは6時間目にあった。 1時間目は暑いとはいえ、まだしのぎやすい空気だったけれど、 6時間目は、教室に向かって渡り廊下を歩いているうちから悲惨な空気だ。 熱風に取り巻かれている感じで、倦怠が塊になって襲ってくるようである。
こんな時に40人ほど集まっている教室に行くと、さらにむっとする。 熱気がさらに温められて、サウナのドームを作っているようなものである。 けれども、20人そこそこしかいない教室は、風通しがいい。 暑さは変わらなくても、圧迫感がないのだけはありがたい。 しかし、暑い! こんな時に、生徒は勉強したくないし、私も仕事などしたくない。 けれども、授業中をみんなで眠って過ごすわけにも行かない。 結局、私語も居眠りもなく、和気藹々とみっちり授業をして、終わった。
20人クラスというのは本当にありがたい。 生徒ひとりひとりが今何をしているのかがよく見える。 次々指名していくと、ひとりあたり2、3回はあたる。 そんな中にいるせいか、なかなか眠る暇もないようだ。 発問もしやすいし、その連鎖も作りやすい。 たまに私語があっても、それを利用しやすい。 皆が近いところに集まっている感覚があるからである。 40人ほどもいると、あっちこっちでバラバラという状況になる。 今まで長きに渡って、40人以上が適正とされてきた根拠はいったい何だったのだろうか?
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