2004年07月05日(月) |
最高責任者というもの |
「ホテリアー」を2回目見直して、今夜は第17話まで見終わった。 あと3話である。
1度目見たときには曖昧だったことが大分よくわかってきた。
ジニョンがドンヒョクへの思いを深めるのはいつだったのか? どうやらそれは、ドンヒョクがソウルホテル買収のために来ていることを 知ったとき、つまり、憎むべき敵だと知ったときらしい。 いや、その時思いを深めたというのは正確ではない。 その時、ジニョンはドンヒョクに対する思いの深さに気づかされたと言うべきだろう。
ドンヒョクが自身の仕事を捨てて、、、つまり、改心して、 ソウルホテルを守るために尽力し始めたのは、何のためか? 実は、愛するジニョンの哀願は、彼をそこまでは動かさなかった。 全財産を投じてまでソウルホテルを買収から守らせたのは、 幼いころ別れた妹のためである。 ドンヒョクも5歳のころ養子として売られてアメリカで育ったが、 妹も、2歳で養子としてアメリカの家庭に引き取られた。 ドンヒョクは自分を捨てた親を憎みつつ育った。 韓国に戻って、父を捜しあてて会いに行ったが、怒り、訣別した。 次に妹を捜しあてて会ったが、妹はドンヒョクに心を開こうとしない。 ソウルホテルを奪おうとし、恩人テジュンからジニョンを奪おうとしている 兄を、妹は素直に兄として歓迎できないでいる。 それとは対照的に、妹は、自分を捨てた父との再会に涙を流して喜ぶ。 ドンヒョクにとってもっともショックだったのはここだ。 夢にまで見ていた肉親との再会の、冷酷な現実。。。 ここから、ドンヒョクの行動がはっきりと変わっていく。 もっとも、この変化を準備したのはジニョンとの出会いなのだろう。
こういう本筋とは違うところで、おもしろいところがあった。 亡き社長のどら息子がベルボーイとして修行しているが、 ある時、靴を脱がせろと言う客に反抗して口論になり、大騒ぎになる。 その中で、ジニョンが客をひっぱたき、ますます収拾がつかなくなる。 客は、今にも警察や新聞社に電話しそうで、絶体絶命のピンチになる。 亡き社長の妻が今は社長の地位にいるが、 社長は客の前で30分土下座して、ようやく客の許しを得、収まった。 それを知って悔いて詫びるジニョンに、お婆さん社長はこう言う。 「そのために私がいるのよ」
何と最高責任者らしい美しい言葉ではないか。 世の校長連中に聞かせてやりたい言葉である。
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