TENSEI塵語

2004年06月19日(土) 「ホテリアー」

一昨日は13〜16話を、昨夜は17〜20話をと、見過ぎてしまった。
最初のうちは1話ずつ、2話ずつ、しかも1日空いたり、、とおとなしく
見ていたのだけれど、第10話あたりからようやくハマり始めた。
ブロードバンド配信で、1話分が週315円だから、約6000円の出費。
でも、まぁ、そう悪い出費ではなかったと思う。
結局は、私好みの大筋だったから。
ソネットの配信だと、5話セット800円程度で見られるのだが、
マックには対応していなくて、それだけが悔しいくらいである。

このドラマは、何となく見始めた。
第1話はほとんどが慌ただしいソウルホテルの裏の労働場面である。
そこにホテル買収の暗雲が漂い、社長が病死する。
ホテルの危機に、社長の遺言に従い、3年前辞めざるを得ない事情があって
アメリカに渡ったハン・テジュンを探しにソ・ジニョンが渡米する。
テジュンとジニョンは3年前まで恋人同士だった。
ジニョンは苦労してテジュンを探し出し、説得してソウルに連れ帰る。
総支配人として迎えられた彼は、さまざまな障害に手腕を発揮し、
信頼厚き総支配人となっていくが、、、物語の本筋は、ここではない。

物語の本筋は、ホテル買収問題と、5人の恋の進展である。
ホテル買収をもくろむ実業家キムは、シン・ドンヒョクに工作を依頼する。
この冷徹な企業ハンターを、ペ・ヨンくんが演じている。
ドンヒョクが仕事を引き受けて、韓国へ渡ろうとしているころ、
ラスベガスのレストランで見たジニョンに強く惹かれてしまう。
ドンヒョクは買収工作の拠点として、ソウルホテルのヴィラ室に陣取り、
冷徹なビジネスの一方で、ジニョンの心を射止めようと懸命である。
この様子がかわいくて、ついつい見続けてしまったのである。
一方、キム会長の娘のユンヒは、ソウルホテルの社長の一人息子からの
求愛を避けつつ、テジュンを一途に愛する。
父親の妨害に遭っても、ソウルホテルで働いて勉強しようとする。
ユンヒはテジュンに一途、ドンヒョクはジニョンに一途、
そうして第一主役のテジュンとジニョンは、互いの思いを断ち切れないまま、
ユンヒやドンヒョクからの求愛に揺れ動くという四角関係である。

おもしろいことに、この第二主役だったはずのユンヒとドンヒョクが、
回が進むにつれて主役のようになって行く。
愛することについてのいいセリフはジニョンにはなく、ユンヒ専用である。
ドンヒョクはジニョンの心をとらえ、妹とも出会い、それとともに、
孤独で冷徹な闘いの世界から、新たな世界に目を開くようになる。
それまで見えてなかった、ホテルの従業員の姿や表情が見えるようになる。
そして、危険を冒して契約を廃棄し、命がけの策略を仕掛け、
全財産を投じてソウルホテルを守ることに尽力する。
これは、「やまとなでしこ」の男版ではないか。


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