2004年06月12日(土) |
「博士の愛した数式」 |
小川洋子「博士の愛した数式」を半分ほど読んだ。 たまたま貸してくれる人がいて、手元にあったから読み始めてみた。
メモしておこう。こんな感覚。。。
見てご覧、この素晴らしい一続きの数字の連なりを。 220の約数の和は284。284の約数の和は220。友愛数だ。 滅多に存在しない組み合わせだよ。 フェルマーだってデカルトだって、一組ずつしか見つけられなかった。 神のはからいを受けた絆で結ばれあった数字なんだ。楽しいと思わないかい? 君の誕生日と、僕の手首に刻まれた数字が、 これほど見事なチェーンでつながり合っているなんて。 (P27)
普段使っている言葉が、数学に登場した途端、 ロマンティックな響きを持つのはなぜだろう、と私は思った。 友愛数でも双子素数でも、的確さと同時に、 詩の一節から抜け出してきたような恥じらいが感じられる。 イメージが鮮やかに沸き上がり、その中で数字が抱擁を交わしていたり、 お揃いの洋服を着て手をつないで立っていたりする。 (P87)
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