TENSEI塵語

2004年05月26日(水) 「冬ソナ」の残酷性

昨夜は書いてる途中で眠たくなって、どこをどうしてどう終了したのか、
何もわけわからぬ状態でやめて寝た。

ドラマを見ながら、サンヒョクの恋の成就を応援する人はまずないだろうが、
かえすがえすも気の毒な運命にあるのは確かである。
苦節10年、やっとこさこぎつけた婚約披露宴にユジンが現れない。
その時間に、ユジンが街角でチュンサンの姿を見かけ、
その姿を追い求めて彷徨っていたためである。
そしてそのチュンサンは、ユジンの仕事の依頼主として現れる。
チュンサンとは別人のミニョンという人物として現れるが、
ユジンはミニョンにも惹かれて行き、サンヒョクとは結婚できないと言う。
10年がかりでこぎつけた婚約の解消である。
これは、たいてい怒りますよ、相手の心の事情がどうあれ、
そんなことは尊重していられない、そんな気遣いなんてできるわけない。
サンヒョクはハンガーストライキを決行して、ユジンを取り戻す。
もうまもなく挙式というころになって、ミニョンは実はチュンサンだとなる。
それがわかってからのユジンは、
もう何があってもサンヒョクのところには戻ろうとしない。
その揚げ句に、恋敵チュンサンは自分とは異母兄弟だったと知らされ、
両親は不和、家の中は真っ暗、、、である。

ユジンに焦点を当てれば、幸福と残酷がもっと交錯している。
チュンサンに初恋をし、幸福の予感に震えているさなかに、
いきなりチュンサンの死を告げられる。
忘れようとしての忘れられない中で、
どうにかサンヒョクとの結婚を決意したら、チュンサンの姿を見る。
その動揺を克服したと思ったら、ミニョンと共に仕事をするはめになる。
チュンサンではないと割り切ろうとしても、ミニョンは求愛してくるし、
チュンサンではないと言い聞かせても、心はミニョンに引き寄せられる。
思い切ってミニョンの方に走ったらサンヒョクがそのために死にかけるので、
泣く泣くサンヒョクとの結婚を決意する。
その式が間近に迫ったころに、ミニョンはチュンサンだったと知る。
10年間、いつも求めていたチュンサンがミニョンだったという衝撃!
けれども、チュンサン自身にチュンサン時代の記憶がまったくない。
去ろうとするチュンサンをやっとつかまえたと思ったら、
自分を助けるために2度目の交通事故で、意識不明の重体。。。
チュンサンの命も記憶も何とか救われて、
いよいよ2人の生活を築こうとしたら、異母兄妹だと知らされる。
別れざるを得ないことに、やっとこさ踏ん切りをつけたら、
実は異母兄妹ではないと知らされる。
しかしその時にはチュンサンはもうアメリカに渡り、
そのまま事故の後遺症で死ぬかもしれぬという運命にある。

3年後、ユジンとチュンサンが再会した時、チュンサンは盲目になっていた。
その再会もまた残酷と言えるのかもしれない。
できれは健康なままの2人にかつてのまま再出発させてやりたいという
思いが、チュンサンの盲目を残念がるのだろう。
けれどもこの結末は、ちょっと哀しい、ハッピーエンド、である。


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