TENSEI塵語

2004年02月16日(月) イラクの自衛隊

久々に筑紫哲也のニュース番組で、イラクに派遣された自衛隊の報道を見た。
市民の声・・・仕事がない、仕事をくれ、くれなければこちらも考えがある、
  水が出ない、給水車は週に1度なのに2日分しかもらえない、
  食糧不足、物価が高い、けれども仕事がない、病院も足りない、
  自衛隊は来たけど、まだ何もやっていない、、、などなど。

とりあえず生活に不自由していない私でさえ、
え?! まだ何もしてないの?! とあきれるような思いである。
現地の現実生活の中であらゆる面に不足を嘆いて生活している人にとっては、
あまりにも悠長に映るのではないかと思う。
あくまで「復興支援」に派遣したのだから、何でもいいから、
早急に何かひとつ現実生活の助けになるような活動ができるよう、
しっかり計画しておいてほしかったものだ。
本当は土建屋を派遣して現地の人々を雇って、インフラ整備に努めるべき
ところを、危険だからというので自衛隊を派遣したのではなかったのか。
まず何でもいいから現地の人々の点数を稼がないと、
今までに派遣されている各国の軍隊と同じ運命をたどってしまうではないか。

ま、それこそが好戦的な政府や与党の望むところなのかもしれないが。。。
だいたい彼らは、庶民が何を望んでいるかということは眼中にないものだし。

現に、新聞を読んでいても、派遣をめぐる是非についての言い争いや、
いついつにどの部門が出発するということはよく報道されているけれど、
行って何をするかなんてことは、あまりよく知らされてないような感じだ。
きょう自衛隊の代表としてインタビューに答えていた人は、
浄水場がかなり北の方にあるために、パイプがここまで来ていても
供給されない、自衛隊が近くに浄水場を作ることができれば、、、と
話していたが、そういう計画をどんな日程で行うのかまでは説明がなかった。
イラク市民にも、こういう計画で自衛隊はやってきました、と
ちゃんと説明しておけばいいのに、彼らに雇用の期待を抱かせたり、
来たけどまだ何もしてくれないじゃないか、と不平の声を漏らさせたり、
説明することさえ思いつかないということは大した計画もないのではないか
と我々日本国民でさえ疑心を抱くし、
彼らの過剰で性急な期待が、裏切られたという思いに変わるのが恐ろしい。
そして、彼らが幻滅するまでの時間は、日本人の感覚よりうんと早いはずだ。
安全確認のために活動が遅れているのかもしれないが、
延びれば延びるほど治安が悪化して二進も三進も行かなくなるだろう。
せめて、「復興支援」の具体策を彼らに説明して理解を求めてほしいものだ。
(日本の国民向けにも説明がないような、、、あったのかな?)
行った以上は、純粋に「復興支援」で歓迎してもらえなきゃ困る。

ちなみに、TBSのキャスターが分析した今後の3大要点は以下である。
1、イラク人による省庁機能の復帰。
2、イラク人の雇用。
3、イラク人による政権確立(直接選挙)。


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