TENSEI塵語

2003年11月25日(火) 鳥の声!?

十二楽坊 その2である。
「自由」という曲の吹奏楽譜を見つけて、市吹でやってみようと思い立って、
それからまた私のところで脚光を浴び始めた(笑)
ブライトマンの時のように毎日聞かずにいられないほどではなかったのだ。
けれども、「自由」ってどんな曲だったっけ、からまた聞き始めたのである。
そうしたら、CDから鳥のさえずりが長々と聞こえてくるので驚いた、、、
いや、その驚きはDVDを見たときにすでにあったのだが、
2度3度聞くうちに、そのみごとな模倣ぶりに新しい驚きに進化するのだ。
それが「感謝年華」という曲だと確認してまたDVDに戻る。
この曲は、1曲の中で、胡弓だけ、箏だけ、笛だけ、琵琶だけ、そうして、
ツィンバロンのような楽器だけと順々に演奏して、
それぞれのパートごとに名人芸を披露するような構成らしい。
それぞれに実にみごとなのだが、鳥のさえずりもその中の一幕である。

鳥の鳴き声が楽器で演奏されていることで衝撃的だった最初は、
ベートーヴェンの「田園」の第2楽章の終わりである。
フルートとオーボエとクラリネットが3種の鳥の声を模倣する。
実に緊迫した安らぎのひとときである。
それから、かっこうの模倣なんてのはいろんな音楽で使われているし、
マーラーは、「復活」の第5楽章でかなり長い鳥のさえずりを描写している。
けれども、どちらかというと、鳥の声を思わせる歌、という感じである。
野生の鳥の声を彷彿させる点では、「田園」のあの部分が最高傑作だろう。

けれども、十二楽坊の笛の奏者が再現する鳥のさえずりは生半可でない。
音程をかなりの幅で自由自在にコントロールできることもあって、
自然の鳥のさえずりにかなり近い模倣ができている。
実際に鳥がそう鳴いている、という意味ではない。
これは鳥がさえずっているのだ、と聞いて実感してしまうという意味である。
これだけのことができるのは、かなり卓越した耳と演奏技術が必要なはずだ。

DVDを見始めると、必ず箏と琵琶の二重奏の「山水」を聞いてしまう。
この曲は、なぜかCDには収録されてないのである。
これも、着実な演奏に擬音をまじえて、枯淡の世界に誘ってくれる。
実に冷静に、中国での新しい音楽のあり方を追求しているように見える。
いったいどんな人が、この集団の音楽をプロデュースしているのか、
実に興味深いところなのだが、なかなかそういう資料には行き当たらない。

彼女らが、日本では、アイドル的ヒットで若い子たちの間にも人気なのだと
聞いたけれど、なかなか容易には信じがたい話である。


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