| 2003年08月06日(水) |
安城学園の意外な失敗 |
昨日、吹奏楽コンクール県大会の役員として豊田に出かけ、 ホール入り口の出入りを規制する役の生徒たちを世話していた関係で、 半分以上の学校の演奏を、審査員席近くで聞くことができた。 愛知県の吹奏楽の御三家は、名電、光が丘、安城学園なのだが、 昨日は光が丘と安城学園が出ていた。 (県大会を昨日ときょうの2日間でやって、7校ずつ14校を選び、 10日の代表選考会で、改めて東海大会への代表を選ぶシステムである) 音色といい表現といい、安城学園が飛び抜けていいように思った。 とにかくもう、驚くべき音色だった。
ところが、結果発表を聞いて驚いた。 安城学園は、タイムオーバーで失格という結果になってしまったのだ。 あとで本部で聞いたところによれば、12分の制限時間を 33秒も超えていたということだ。 顧問がルールを知らなかったからでも、慣れていなかったからでもない。 全国大会に何度も出場し、最高峰を何度でも極めている顧問である。 練習で時間を計ってみたときに、見間違えていたと想像するしかない。 それにしても、実に不思議で意外な展開である。
8月末の東海大会を経て、10月の全国大会まで予定していたはずの活動が、 こんな8月の初めに終わってしまうことになったわけである。 コンクールに向けた練習、という見方だけで考えたら、 その練習は無駄に終わってしまったわけである。
これとは違う話になるが、私は前々任校から前任校にかけて、 コンクールには16回参加したことになり、そのうち14回県大会、 3回東海大会に進んだのだけれど、回を重ねるにつれて、 上位大会に進んでも無駄な場合とか有意義な場合とかがわかるようになった。 わからないうちは、表現とかアインザッツ(縦線合わせ)を しゃかりきになってやる。 実際、それをやれるかどうかが運命の分かれ目とばかりに、 大いなる幻想を抱いて一生懸命になっている団体は多い。 けれども、先立つものは個々の音色であり、パートごとの音色の統一であり、 音程の統一であり、豊かな音量であり、 それらを土台にしたハーモニーの整理と音色の調和である。 それらができていなければ、何をどう凝っても無意味なのである。 夏の酷暑に耐えながらあくせくしても、何も報われないのである。 だから、コンクールの結果なんてのは、5月ころに8割方決まっている といっても過言ではないのである。 土台の方は、2カ月ほどの間にそれほど飛躍的に向上するものではないからだ。
安城学園ほどの演奏となると、確かに県大会に向けた練習は 無駄になってしまったかもしれないけれど、 そのための土台作りを考えると、決して無駄になってはいない。 生徒たちにとっては、実にくやしくつらい結果に終わってしまったけれど、 いくらでも今後に生きていくトレーニングがなされているからだ。 これに対して、肝心なことをないがしろにした悪戦苦闘は、 また次の時にも悪戦苦闘をくり返すしかなくなるわけである。
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