| 2003年08月03日(日) |
「12人の優しい日本人」 |
注文したDVDが早々と届いたので、本家の「怒れる」を見るより先に、 まだ見たことのないこちらの方を先に見ることにした。 見終わって、おみごと!! と感心した。 うまい!! というわけである。 もっとも、本家の方をまったく知らずに見たらこれほどおもしろかったか、 それは疑問である。(あたりまえだ)
前半は、日本人だといかにもこんなことになりそうな、、と思わせるし、 それだけで終わらず、トヨエツが演じるまったく無関心そうだった青年が にわかに真剣になり始めてから、適度に緊迫した真相究明劇となる。 本家のヘンリー・フォンだが、途中からやっと登場する仕組みである。 前半までヘンリー・フォンダの役柄に近い立場にいた男は、 途中からもっとも意固地な立場に転じ、 リメイク版のラストの実に印象的だった一言で諫められる。 「今裁かれているのは被告であって、あなたの○○ではありません」である。 あ、あのラストと同じことになりそうだ、と思っているところへ、 案の定この言葉が出てくるので、実におもしろい。 しかもそれが、最初のうちは正義の立場にいた人物だというのがおもしろい。
自己矛盾だらけだったり、会議のルールを無視してばっかりだったり、 私情にとらわれっぱなしだったり、判断不能だったり、表現不能だったり、 フィーリングでしか判断できなかったり、事なかれ主義だったり、、、 (職員会議だけ経験してても、そういういくつかの体質を感じるぞ) それにまた、陪審員長に選ばれている男が、 有罪にするのが恐いから無罪にしているだけだったり、、、 どうしようもなく混迷した審議(または言い争い?)が続いたあとで、 ひとりの青年が推理していく中で、それまで表現できないでいた者まで、 自己主張のきっかけを見出していく様子がうまく描かれている。 もちろん、相変わらずの者もいる。 けれども、みんなで納得のいく評決に達したあとはさわやかな交流がある。登場人物たちのさっぱりした退場時に、2、3のオチが用意されているのもうれしい。
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