TENSEI塵語

2001年07月28日(土) 花火大会

きょうは久々にのんびりと過ごした。
市吹も休ませてもらって、長良川花火大会に行った。
行った、といっても、歩いて5分で川岸に出られる。
その川岸に出れば、すぐそばで鵜飼いをやっていて、その向こうに花火がまるまる見える。
打ち上げ場所から7、800メートルくらいだろうか、
ちょっと小さめに見える位置だけれど、案外多くの人が座って見ている。
そのあたりでも、感激のあまりの拍手が起こったりする。
鵜飼いが完全に終わった8時半ころに、少し歩いてもう少し近いところに移動して、
ラストのあたりを堪能して、そうしてのんびり歩いて帰る。

こんないいところに住んでいながら、数年ぶりの花火鑑賞である。
例年は、部活や大会のために県外に仕事に出てしまう。
夕方遅くに帰ろうとしたって混雑に巻き込まれて、動けなくなるので、
そのまま市吹に行って、寄り道しながら遅くに帰宅する。
途中、江南や各務原で祭のにぎわいに出会う。
そして対向車線の長蛇の列と路肩の間をすーーーっと走って帰るのだけれど、
我が家まであと3分くらいのあたりで渋滞に巻き込まれたりする。
そんな風だから、なかなか見られないのである。

小学生のころ、郡上八幡の花火大会は1分に1、2発ずつ上がったものだった。
じっと待たされて、シュポッというかすかな音やかすかな赤い筋を見ては、
「上がった」と思うと、大輪が開いて、大きな音がする。
そんなのがいくつか悠長に上げられて、時々連続弾が上げられる。
そんな花火大会でも、なかなか大きな楽しみだった。
岐阜に引っ越してから、この長良川花火大会は、最初驚異だった。
そのころも、15分ほど歩けばメイン会場に行けるところに住んでいたのである。
もちろん、友人たちと連れだって、メイン会場に毎回通ったものである。
その当時は、1発ずつがひっきりなしに上げられる合間に、
だいたい5分ごとにスポンサーの提示の後、派手なスターマインが上げられた。
最近は、スターマインの連続になっているようである。
それのひとつずつが以前よりも長く豪勢になっている上に、
ちょっとだけ間隔をあけて、またそれが始まるという風に。
場つなぎの「1発ずつ」の時間は開始直後だけになっているようだ。

花火の音というのは不思議なもので、まだ明るくても、
派手な音がし始めると、そわそわして落ち着かなくなるものである。
暗くなって、川へ向かう間も、派手な音がするのに建物に遮られて見えなかったりすると、
すごく大切なものを見逃してしまったような気がして、ついつい急ぎ足にさせられる。
朝から、きょうは花火大会だぞ、とばかりに打ち上げられているのを聞きながら、
仕事に向かうのは、この土地に親しんだものにはたいへんつらいものである。

来週の土曜日も主催者の違う花火大会だが、県大会役員で豊田に行くことになっている。
当然のことながら、市吹に行って夜中に帰宅するコースになる。
それ自体は残念だけど、朝早いので、
花火打ち上げの第1号を聞く前にでかけることになるだけは救いかも知れない。


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