たりたの日記
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2018年06月04日(月) |
An Evening Hymn (夕べの賛歌) |
ここ2週間ばかり、午後の日差しが傾きかける頃になると決まって頭の中で響いている歌がある。イギリスの作曲家、ヘンリー・パーセル(Henry Purcell, 1658-1695)の An Evening Hymn (夕べの賛歌)という歌曲。
まだ、「たりたの日記」以前、40歳頃から4年ほど、波多野 睦美さんの声楽のレッスンを受けていた事があった。彼女の歌う、ダウランドや古いイギリスの民謡などの古楽の独特な歌い方や発声方に憧れて、弟子入りしたのだった。
そのスチューデントコンサートが、素敵なデザインの所沢の松明堂音楽ホールで開かれたが、おそらく2000年、44歳の時のコンサートの時、1曲は、つのださんのリュートの伴奏でダウランドの曲を歌い、もう1曲、ポジティブオルガンの伴奏で歌った歌が、このパーセルの An Evening Hymn (夕べの賛歌)だった。
あの時以来、歌う事も、聞くこともなく、今は楽譜もどこにあるのか分からないほど。歌詞も忘れ、メロディもところどころしか思い出せないのに、不思議なようにその歌い出しやリフレインの部分が頭の中をめぐる。そこで、ネットで調べ、ようやくその歌を記憶の中から取り戻す事ができた。 そして、改めて、この歌に慰められている。 また、この歌を知ることができて、どんなに良かったかと感謝に思う。
この歌については、当時のことで、記しておきたいエピソードがあるが、今日のところはここまでにしておこう。
歌詞は以下の通り、CDやYouTubeでは様々な方が歌っているが、私は、エマ・カークビーの歌っているものが好きだ。
歌詞は フラー (William Fuller,1608-1675) によるもの。
An Evening Hymn (夕べの賛歌) Now, now that the sun hath veiled his light, 今や、今や太陽はその光を覆い隠し、 And bid the world goodnight, 世界は心地好い夜に身をゆだねる。 To the soft bed my body I dispose; 柔らかな寝床へ、わたしも身を横たえる。 But where shall my soul repose? だが、わたしの魂はどこに休ませたらよいのか? Dear God, even in Thy arms. 愛する神よ、御身のみ腕こそ。 And can there be any so sweet security? かくも甘美で安らかな場所が他にあろうか。 Then to thy rest, O my soul 安息に入るときには、わたしの魂よ、 and singing, praise the mercy that prolongs thy days. ほめ歌え、讃えよ、日々限りなく続く主の憐れみを。 Hallelujah. ハレルヤ。
↓ An Evening Hymn (夕べの賛歌)
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