たりたの日記
DiaryINDEX|past|will
沼の水面には河骨(コウホネ)に黄色い花がポツポツ咲いていた。
河骨という不気味な名前とこの可愛らしい花とは結びつきにくいが、このスイレン科の植物は根茎が白色で肥大し、白骨のように見えるのでこの和名が付いたという事だった。
河骨という植物の存在を知ったのは、高樹のぶ子の短編集「彩月」の中の一篇、「河骨」という作品を通してだった。
そのぞくりとする、けれども、美しくまた哀しいストーリーの中で、この植物の白い根をまざまざと目にした。 忘れられない作品。
この植物の下の白骨のような根を見ることはできなかったが、その物語の中の植物に対面できた感動があった。
|