たりたの日記
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みちのく日記はまだ途中なのだが、この日に参加した二つのイベントの事を記しておこう。
1つは目白の東京聖書神学校で開かれた、フェミニスト神学・宣教センターのセミナー。 テーマは「占領と性ーキリスト教界の「パンパン」言説とマグラダのマリア。講師は新井英子氏、新井献氏のお連れ合い。 とても重いテーマだったが、多く考えさせられ、問われた。 この視点からしばらく遠ざかっていたと感じた。
以前、新井献氏のフェミニスト神学の講義を聴き、大変感銘を受け、HPの日記でそのことについて書いた。もう5年ほど前の事になるだろうか。 それからまた1年ほど経って、キリスト者女性会議で、フェミニスト神学・宣教センターの事を知った。 キリスト教会を、聖書をフェミニストの視点から見ていこうとするキリスト者の集まり。 そして今回はわたしの行っている教会の女性牧師からお誘いを受けたのだった。
<すべての事に時がある>ことを思う。
そのセミナーの後、三鷹の文鳥舎へ急ぐ。 こちらは文学セミナーの師、正津勉氏の著書「詩人の愛」のトークと青木裕子さんによる詩の朗読、そしての小澤章代さんのスピネットの演奏というライブ。
スピネットは古楽器でチェンバロの前身の鍵盤楽器。 素朴で密やかな音は、音がなるほど静けさが増すようで、気持ちのひだにそっと触れてくる。 著書で紹介されている50人の詩人の愛の詩から18を選んでのトークと朗読はとても充実したもので、それぞれの詩人の持ち味、詩の持つ世界がみごとに声によって語り分けられていた。またその朗読とスピネットの演奏がとても良く、呼応していたのだった。 集中して聴き、またリラックスして聴いた。 言葉の力、声の力、音楽の力。
スピネット演奏の小沢さんが、グラントという曲を弾く時、 旧約聖書の「すべての事には時がある」という言葉を思い出すと語っておられた。 確かに、永遠を感じさせるようなフレーズ、いつまでも聴いていたいと思う演奏だった。
ライブの後のパーティーでお話を伺えば、小澤さんはクリスチャンで教会のオルガニストということだった。 「明日はオルガンの当番なのよ」 「わたしも教会学校のオルガンだ」 ワイン片手にお互い、明日の礼拝の事を気にしている。 小澤さんのスピネットは礼拝堂にも置いてあって、礼拝の中でも演奏されるという事だった。 いつか小澤さんがスピネットを弾かれる礼拝に出席してみたい。
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