たりたの日記
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2007年01月09日(火) |
再びシネマアートン下北沢へ |
あれは昨日の事だったのか。 たかだか24時間前の事を、夢の中の事のように思い返している。 それにしても出会いというものはいつも不思議に満ちている。
昨日のこと、わたしは思い立って、もう一度「こほろぎ嬢」を観に再び下北沢のシネマアートンへ行くことにした。 浜野佐知監督の「女が映画を作る時」を読み、また、吉岡しげ美さんのCD「Solo―茨木のり子さんに捧ぐ―」を聴いているうちに、このお二人のトークショーを聞きたい気持ちが募ってきたのだ。 行かなくちゃ! 二度目の「こほろぎ嬢」は前回では見逃していたところまでじっくり観ることができ、それなのにまだ、まだ見尽くしていないという気持ちになった。映画の広がりがさらに先へと伸びるのだ。
映画の後、友人のJにくっついて、その映画を創った方々といっしょに居酒屋へ。浜野監督と額がくっつきそうなくらい近くにいて映画の事や尾崎翠の事を話した。話をしながら、この人をもうずっと前から知っていたような何とも不思議な親しみを味わっていた。 映画の音楽を担当した吉岡しげ美さんからは芋焼酎のお湯割りなんか作っていただきながら、まるで初対面という気がしない。Jから聴いていた通りの気さくでフレンドリーな方だった。 脚本の山崎那紀さんとはアナイス・ニンの話や、彼女の書いた女性の視点からのポルノグラフィーの話をする。
それにしても、これはいったい何だろう。 尾崎翠に限ったことではない。フェミニズムや女性学、愛読してきた女性の詩人達の詩、アナイス・ニンと、それを教えてくれた大切なアメリカ人の女友達のD。わたしのこれまでの歩みのなかで出会い、影響を受け、育てられてきたものがそこに一斉に登場してきた。 それはわたしの内に起こったひとつの祭りのようでもあった。
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