たりたの日記
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2006年08月10日(木) 真夏の傾山へ




8月10日念願の傾山に登った。

なぜそのような気持ちになるのか良くは分からないが、「今度はこの山に登りたい」と、憧れのようなものがまず生まれる。ガイドブックを広げ、山の地図を辿りながら、まだ知らない山を思い浮かべている内にその想いは、さらに募る。

この三月の末、幼友達のIさんと、樹氷の祖母山に登った時から、今度は傾山に登りたいと思っていた。

幸い今回もIさんが御夫婦で案内してくださる事になり、朝6時Iさんの車で上畑(うわばた)へ向かう。

一時間ほどで九折(つづら)登山口に到着。九折鉱山後に作られたという登山口には駐車場ときれいなトイレがある。

身支度を整え、朝7時15分、出発。

山道は九折川に沿って続いているので、しばらくは心地よい沢の音を聞きながら歩く。山は原生林に覆われ、照り付けるような日差しは避けられるものの、やはり気温も湿度も高いからか、いくらも歩かない内に汗びっしょりになる。こまめ水分を取りながら進む。やがて激しい水音。芥神(あくたがみ)の滝だ。

カンカケ谷。靴を濡らさないように岩から岩へ飛び移りなが沢登りも楽しいだろうなと思う。

さてここからが本番。急な斜面を木の根っこに足をかけながら、わしわしと登って行く。実はわたしはこういった急な登りが好きなのだ。しかし暑い。水がいくらでも必要。途中ペットボトル半分ほどの水をこぼした事が悔やまれる。

3時間ほど歩いたところで、スパンと開けた草原、九折越に出た。

ザックを降ろし、汗で濡れた長袖シャツを半袖のTシャツに着替え、ナッツなどの行動食を補給。

ここからはしばらくゆるやかな尾根歩き。センゲン平からはめざす傾山の特徴のある双耳峰がくっきりと見え、後一時間も登ればあの頂上に立つ事ができると思えばわくわくする。
最後の急登。はしごやクサリ場をクリアし、12時15分、傾山山頂。

素晴らしい眺め。後で調べると山々の連なりは大崩山群だった。次の帰省の時に登りたい山だ。

三人で写真を撮り合い、木陰に入ってお昼ご飯。

ここまでは誰にも会わず、山を貸し切り状態だったが、夫婦らしい中年のカップルが登ってきた。

午後1時前、頂上になごりを残し、下山をはじめる。

下山は、思ったより時間がかかった気がしたが、それは追い立てるように不気味に鳴る雷のせいかも知れないし、3人とも水を切らしていて不安だったからかも知れない。水はそれぞれ2リットル近く持っていたが、それでは足りなかったと言う事だ。午後4時45分に九折に戻ってくる。

次第に暗くなり、雨もぽつぽつ落ちてくれば、一刻も早く登山口に辿りつきたいばかり。
雷に追い立てられるように黙黙と下山。こういう状況下で、膝などを痛め、動けなくなれば致命的。膝に極力力がかかからないよう、重心を低くし、気を張って進む。

雨が本格的になる前に登山口に戻る事ができた。空は我々が車に乗り込むまで、何とか雨をこぼす事を待ってくれたにちがいない。
車に戻ると同時に夕立。

傾山は予想以上にガツンと骨のある山だった。

膝をかばったせいか、腿から足首にかけて今までにないほど疲労したが、膝は少しも痛む事なく山を降りる事ができ、自信がついた。

さて、竹田のおいしい湧き水と温泉が待っている。



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