たりたの日記
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2006年03月06日(月) |
ブコフスキーで盛り上がる |
今回のゼミはずいぶん盛り上がった。 ブコウスキーには、どこか空気を引っ掻き回すような力があるのだろう。 この作家やこの作品を好きだという人の意見にも嫌いだという人の意見にも、力とか熱っぽいものがこもっていて面白かったのだ。 わたし自身、日頃よりしゃべったような気がする。
わたしが言葉にできないでいたこの作家への思いを、他の人の言葉で確認することもできたし、わたしが全く見えない部分をこの人には見えるのだなと思う場面もあった。こういう点は、ひとりではなく、仲間と読むということに恩恵を感じる。また同じ気分でいるという共感がうれしかったりする。
わたしは、前の日記で書いたように、「二日酔い」を自分で訳してみるつもりだと書いたものの、当日になるまで時間が取れず、この日の午前中を翻訳に当てた。ほとんど辞書で調べる単語もないほど、平坦な英語で書かれているので、簡単に訳せると思っていたのだが、あまりに簡潔な表現なので、どうにでも意味が取れるところでハタと困ってしまった。邦訳されたものをその通りに鵜呑みにできないところなども出てきたからだ。
聖書と同じだ。文法的なことでは解決がつかない。いかに読み取るかとういう問題になる。で、そういうどうにでも解釈ができるようなところが一番大切なところだったりする。またそういう箇所に限って訳者自身の思想や信条が加えられる。 いや、作家の本音が出ているところだからこそ、簡単には解釈のいかないように巧みなカモフラージュが仕掛けてあるのだろう。 そう、作者自身、その解釈なり判断を読者の手に委ねているのだろう。
なんだか中途半端で、これも「二日酔い」の感想になっていないが今日のところはこれでおしまい。
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