たりたの日記
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2006年02月25日(土) |
英語学校発表会 <Scarborough Fairの訳詩つき> |
さて、今日3つ目の日記だ。 この日のイベントは英語学校のOPEN HOUSE、いわゆる年度末の発表会。
大人のクラスの発表が午後1時からで、子どものクラスの発表がその後に続く。スピーチ、ストーリーテリング、劇、歌となかなかバラエティーに富んだ楽しい発表だった。
ネイティブの教師Aの提案で、今年は発表会の間にティータイムをもうけ、それを教会の方々のお願いしようということになった。数人の方が手作りのお菓子を焼いてくださり、アットホームなティーパーティーになった。発表の間にセットアップや片付けもやってくださったので、英語学校のスタッフ3人は発表だけに専念すれば良く、ずいぶん楽だった。わたしもバナナケーキ(最近はこれしか焼いていないです)をたくさん焼いて持参。
わたしの担当する「英語で歌おう」のクラスでは今期取り上げたサイモンとガーファンクルの歌からEL CONDOR PASA とSCARBOROUGH FAIRの2曲を歌う。 前にも書いたが、この歌は中学生の頃から歌ったり聴いたりしてきた歌だったものの、今回教材として取り上げることでようやくきちんと歌がまるごと入ってきた。そしていっしょに歌ってみると、微妙なリズムや節回しがあって、正確に歌うにはけっこう難しいということも分かった。 練習の段階では出遅れたり、リズムが取れなかったりということもあったが、本番ではソロのパートも含め、つっかかることもなく美しく歌ってくださった。わたしもコンサート気分で楽しく歌った。
また幼児クラスでは、英語のじゃんけん遊び、チャンツを二つと歌(Bingo)野菜のカードを使ってのやりとり。
"Do you like ○○?" "Yes, I do" " Here you are" "Thank you." "You are welcome."
というもの。 大人の方は本番が一番うまかったが、子ども達は大勢の観客を前にして、いつもの元気がどこかへ行ってしまったようだった。ま、何にも言えなくなるなんてことはなかったから良いとしよう。 それにしてもこの幼児クラス、今年はじめて、親子クラスから独立して子どもたちだけのクラスだったのだが、ずいぶん成長した。どの歌もチャンツもすっかり空で歌えるようになっている。
さて、SCARBOROUGH FAIRのことを少し。この歌はサイモンとガーファンクルの持ち歌のように思われているが、実はイギリスの古い民謡、マザーグースのカテゴリーに入れられたりもしている。昨日書いた波多野睦美さんも、少し旋律が異なるが、確かCD「古歌」の中でこの歌を歌っている。
今回ポール・サイモンがこの歌につけたフーガのような対旋律の部分をマスターすることができて良かった。 この部分のポールのほどこした歌詞はとても美しいが、よく読むならそこに当時のベトナム戦争に反対する反戦の訴えがあることが分かる。叫びのような高音の美しい旋律で歌われる部分の歌詞が「将軍は兵士達に殺せと命ずる」という意味であったことを知った時には、この歌の隠された意味も知らずに歌っていたことをはずかしく思った。 新しいギターで伴奏。とても彼らの演奏しているような音をコピーできない。コードをアルペジオで弾くのが精一杯。もっとギターを上手く弾けるようになりたい。
<付録>
SCARBOROUGH FAIR ( スカボロー・フェア )
Are you going to Scarborough Fair? Parsley, sage, rosemary and thyme Remember me to one who lives there She once was a true love of mine
スカボローのお祭りに行くのですか ―パセリ、セージ、ローズマリーとタイム― そこに住んでいるあの人によろしくと あの人はわたしの真の恋人だった
Tell her to make me a cambric shirt (On the side of a hill in the deep forest green) Parsley, sage, rosemary and thyme (Tracing a sparrow on snow-crested ground) Without no seams nor needlework (Blankets and bedclothes a child of the mountains) Then she'll be a true love of mine (Sleeps unaware of the clarion call)
あの人にキャンブリックのシャツを作るようにと (深い森の緑の丘辺) ―パセリ、セージ、ローズマリーとタイム― (雪をかぶった地面、雀を追って) 縫い目も針目も見えぬよう (毛布とジーツに包まれて山の子ども) そうすればあの人は真の恋人 (進撃らっぱが鳴るのも知らずに眠る)
Tell her to find me an acre of land (On the side of a hill, a sprinkling of leaves) Parsely, sage, rosemary, and thyme (Washes the grave with silvery tears) Between the salt water and the sea strand (A soldier cleans and polishes a gun) Then she'll be a true love of mine
あの人に1エーカーの土地を見つけるようにと (丘辺には木の葉が舞い) ―パセリ、セージ、ローズマリーとタイム― (銀の涙で墓を洗う) 海と岸辺の間にある土地を (兵士がひとり銃を磨いている) そうすればあの人は真の恋人
Tell her to reap it in a sickle of leather (War bellows, blazing in scarlet battalions) Parsely, sage, rosemary and thyme (Generals order their soldiers to kill) And to gather it all in a bunch of heather (And to fight for a cause they've long ago forgotten) Then she'll be a true love of mine
あの人に革の鎌で刈り取るようにと (戦いのとどろき、緋色の大軍、銃砲は火を吹き) ―パセリ、セージ、ローズマリーとタイム― (将軍は兵士達に殺せと命ずる) ヒースの束といっしょにして (そして戦えと。戦う理由などとうに忘れてしまっているのに) そうすればあの人は真の恋人
Are you going to Scarborough Fair? Parsley, sage, rosemary and thyme Remember me to one who lives there She once was a true love of mine
スカボローのお祭りに行くのですか ―パセリ、セージ、ローズマリーとタイム― そこに住んでいるあの人にによろしくと あの人はわたしの真の恋人だった
( 訳・たりたくみ )
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