たりたの日記
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2005年07月01日(金) 別の世界へ行ったり来たり

ジムへ出かけようとしたら、郵便受けにKさんからの詩集が届いていた。
そのままバックへいれ、待ちきれないので、バスを待つ間、包みを開け詩集を取り出す。

辺りの景色が遠のくのは、わたしがその詩の世界にすっかり移動してしまうからだ。洋服ダンスの奥にナルニア国が広けたように、言葉は人を別の時空へとひとっとびさせる。

「記憶祭」会ったこともない少年はなつかしい顔をしていて、わたしはその少年であったことに気づく。子ども時代という過ぎてしまった世界、しかし気分というのもはいつも生々しく取り出せるものなんだ。
ふと忘れていた詩を書きたい気持ちが起こる。

詩集を閉じてバスを降りると景色はまた戻っていて、わたしはわたしの今をまた続ける。
エアロビクスのクラスを二つ取った後、家には帰らずに大きなバッグを抱えたまま、電車で大宮へ。

友人2人と待ち合わせ。この3人で飲むのは初めての事。何とも愉快で楽しいお酒だった。違う世代をそれぞれの場所で生きてきた人間が、ふとした事でクロスする。その出会いの不思議、ありがたさ。生きている限り、人と出会い続けていくという事のは何と喜ばしい。

Fはわたしがいつのまにか、飲めない人から飲む人になっていることに驚き、Yは、しばらく前まで、わたしが飲めない人だったことを知って驚く。
わたしは人並みに(とまではいかないが)気持ちよく酔っ払えることがとてもうれしく、得をしたような気持ちになる。

ビール中ジョッキ一杯と本格焼酎を2杯、水割りで。
大丈夫、心臓はドキドキしないし、脈拍も正常。わたしの体はアルコールを拒否しなくなった。それでいて、アルコールに強いわけではないからとても酔っ払う。ここでも辺りの景色が遠くなるのを、正常なわたしがどこかで引っ張って元に戻す。

実は二人と別れた後、酔いを醒ますためにコーヒーでも飲もうとカフェに入ったのがまずかった。うっかり気持ちが緩み、わたしは自分がどこかあらぬ世界へさ迷い出すのに任せてしまった。
別に暴れるとかひっくり返えるとかそんなのではなく、カフェの片隅で、わたしは静かに酔いつぶれていた。

最後まで書かないと読んだ人が心配するね。
何度も眠りこけながら、ここを通過する予定になっている同居人にメール、ここにいるから寄ってとメールする。

さて、どれほど時間が過ぎたのか、朦朧とする視界の中に、笑いながら近づいてくる同居人の姿が入った。
この夜、わたしは日頃にも増して、おかしい行動が目だったらしかった。


たりたくみ |MAILHomePage

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