たりたの日記
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今日は、今回の帰省の最重要プロジェクト、実家の物置と化してしまった旧わたしの部屋の大ざらえをやる日だった。物を大切にするというか、貯め込むタイプの母は整理したくても捨て切れないのでいつも途中で断念するようだったが、わたしは自分の物ではないので冷徹に判断ができる。段ボールの箱を壊し続け、ごみ袋に今も未来も不用になってしまったものを詰め込み続け、次第に部屋が部屋の帰納を取り戻してゆくのはいつも充実感がある。
と、マジックペンでわたしの名前が書いてある大きな袋を発見!どきどきしながら中身を覗く。果たして袋の中には、初めて父からもらった日記帳から大学生までの日記や楽譜、ノートの類がひしめいていた。 実際、その日記達は誰からも返り見られずにその閉ざしたページの中でひしめきあっていたことだろう。もしやと思い、ノートの束を一冊づつ除いていくと、失くしたと思いこんでいた大切な詩集がやはりそこにあった。25年ぶりの再会。 詩集を開く、15歳の誕生日に贈られた愛の言葉。わたしはたちまち15歳のわたしになる。
それにしても、なぜ今まで失われていたものが今になって出てくるのだろう。 不思議・・・ 迷わず、バッサ、バッサと捨てていた手はやおらその古い紙のかたまりをかき寄せる。まったく、あきれる。
ところで今日25日は心太日記の担当の日です。旅に出る前に原稿を送っていたので掲載されていると思いますが、その中でいみじくも、手元に唯一残っている14歳の作文を題材にして書いたのでした。
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