たりたの日記
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2003年11月14日(金) |
主張のあるMAJO&MAJO の服 |
わたしの家のすぐ側に、それこそ歩いて5分とかからないところに 「寧(ねい)」というギャラリー喫茶がある。そのお店は道からその店のドアまでの間が森の小道のようになっていて木々の鬱蒼と茂る中の蛇行している小道を辿ってゆくと目の前にドアが姿を見せる。その辺り一体がこの店の敷地になっているので、店の中のガラスの壁からは四季折々の木々や植え込みや花々が見渡せる。ちょうど林の中に包まれるような格好になるのだ。
好きな場所だし、家から近いからといって頻繁にはこない。ここはあくまで自分の日常とは別に取っておきたいと思うからかもしれない。ま、近すぎるから、わざわざそこでお茶をというのが少し贅沢すぎるというのが正直なところ。
今日、銀行へ用を足しに行く時、そのギャラリーの脇を通ると催し物のポスターが目にとまった。おもしろい模様やデザインの洋服が載っている。どうやら手作りの洋服らしい。前回この店に来たのは、「アジアの涼しい服」というポスターに惹かれてのことだった。あの時にはインド綿のシックな泥染めのプリントのブラウスに一目惚れして買ったのだったが、夏の間中、ジーンズとタンクトップに合わせて出かける時の定番になった。今度も好きな服に出会えるかもしれないと、銀行の帰りに店に寄る。
MAJO&MAJO ブランドはすべてこの町に住んでいるKEIKOさんのデザイン、縫製による一点もの。ニットのカットソーやベスト、スカートやコートまで。プリントやカットにははっと人目を引くような新鮮さがある。デパートに並んでいるオーソドックスな感じが苦手なわたしはこのちょっと変った感じがうれしい。
その時間、お客があまりいなかったので、勧められるままに、いろんな服を着ては楽しませてもらった。どれも欲しいものばかりだったが、わたしが選んだのは様々な色が錯綜する中に胸のところに真っ赤な大きな花が2輪あしらわれているニット。ノースリーブでタートルネック、ウエストはお臍の線ぎりぎりのところでスパッと切ってある。ちょっとサイケデリックな感じ。これを、たとえば、黒やグレーや紫や赤の長袖のぴったりしたセーターやニットの上に重ね着するとかなりおもしろい。下に着るものでいろんな表情が出てくるだろう。黒やブルーのジーンズとの相性もすこぶるいい。決めた!
と、美しいプリントのニットが目に止まる。わたしの色のひとつ、サーモンピンク。様々な形の薔薇の花がひしめき合っているロココ調。こちらは長袖で襟ぐりがボートネック状に大きく開いたデザイン。このニットには同じ布で作られたネックウォーマーが付いている。試着してみると、鎖骨のところはぐるりと開いて首の周りだけスカーフを巻いたような感じで覆われて、セクシー。最近薔薇の香りの紅茶にはまってはうっとりとしていたが、このニットはそんな甘美な気持ちで着れそう。このニットにしても下に黒や紫のタートルネックと合わせると襟ぐりのきれいなラインがはっきり出てなかなかおもしろい着方ができそう。
わたしはあまり流行に明るくないが、最近の重ね着の遊び感覚は好き。そんな遊びが活かせる服だと思った。2点で11000円。一点ものの手づくり、オリジナルとしてはそんなに高くはないと思う。この主張のある服たちで、わたしの持っているプレーンなセーターやパンツが生き生きと主張を始めるのだとしたらこの2点の価値は高い。
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