たりたの日記
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2003年09月28日(日) Sの通夜に行く

夕方、Sの通夜に行く

都内の斎場

棺の上には花で象った白い十字架

若く明るい声の牧師が中央に立って微笑んでいた



牧師はSのことは知らないといった

そしてSが天国へ移されたのだと

その言葉にあまりに曇りがないので

わたしはSの美しい笑顔の写真を見て微笑んだ



その時はいつかなんて

だれにもわかりゃあしない

あなたはいつも両腕いっぱいに夢をかかえて

歩くというよりは 走っているようだった




あなたの終わりがなぜ今なのか

まだ受け入れられはしないけれど

動かし難い「時」があることを

見つめるしかないね



せめてわたしは大きな声で讃美歌を歌った

オルガンの伴奏もないのだから

アルトのパートを歌った

あなたといつか歌うつもりでいたデユエットの代わりに





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