たりたの日記
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2003年09月07日(日) 読書の秋、とりあえず借りて来た本をずらりと並べて

以前は週末ごとに図書館へ行き、そこで本を物色し、掘り出しものを見つけるのを楽しみにしていたが、その図書館通いがいつの間にか温泉通いに代り、その温泉通いがここ1年半くらいジム通いに取って代わっている。

しかしこのところまた図書館通いが続いている。季節のせいだろうか。
しかしあくまでもジムへ行く時間は確保したいわけで、以前のように読みたい本の出会うのを期待しながらブラブラ書架の間を歩き回ったりはしない。できるだけ短時間にターゲットの本を確保すべく血眼になる。前回はダンテ関係の本とゲーテ関係の本を10冊借りて、数日間の内にそれぞれに目を通した。読む時間も限られているものだから、ゆっくりと味わいつつというよりかなり集中して短時間の内にその一冊も本の概要を読み取ろうとする。どうやら本の読み方にもエクササイズの影響が現れているようだ。

さて今日、ゲットした本は、前回借りて一通り目を通したものの、まだ返したくないと思った本2冊。

* 絵で読むダンテ「神曲」地獄篇(ドレ画、平沢弥一郎編訳)
* セロになるからだ(覚和歌子の詩集)

最近BBSで話題になった本やそれに関連した女性学関係の本。

* 恋愛小説の陥穽 (三枝和子)
* サロメの乳母の話(塩野七生)
* 女の哲学ことはじめ(三枝和子)
* ミラー.ウィズィン、内なる鏡(アン.ディクソン著、)
* 女は男のどこを見ているか(岩月謙司著、ちくま新書)
* わたしが.棄てた.女(遠藤周作)

そしてもう一冊はたまたま目に入ったまだまだ読んでいなかった 佐野洋子の本。
ねぎ、れんこん、だいこん、というタイトルが並ぶ。ひとつの野菜から生まれでたショート.ショート。このアイデアをいただこうと手に取る。これは参考書として。

*食べちゃいたい(佐野洋子)


さて、どの本もおもしろそう。ハマりそう。どれも一番に読みたい。一度パラパラと手に取った上で本日は岩月謙司氏の「女は男のどこを見ているか」に決める。このちくま新書の一冊は以前、本屋の店先で表表紙の4行ほどの文章が目に留まり気にかかったものの買わなままでいた本だ。

その気にかかった文というのはこういう具合に始まっていた。

「女性は男性の下心のみならず、犬や猫との約束を破った過去さえも見抜くのです。いい女は、不誠実な生き方をしてきた男性を見て気持ち悪いと感じることで見抜くのです...」

この本を書いた男性はもしかすると女のことが分かっているかもしれないと密かな期待を抱いたのだった。
して期待は裏切られなかった。男性に向けてかかれた本であるようだが、女性にとっては納得の行くものだった。これまで言葉にできなかった「いやな感じ」や「気持ち悪さ」がどこに由来しているのかが解き明かされる感じがした。もともと著者は理学博士で動物行動生理学、及び人間行動学を専攻する人なので、単なる感情論ではなく、論理的だ。よく見通している視線も気持ちが良い。

著者はその本の中で男は20代までに英雄体験をする必要があると力説しているのだが、その理由というのになるほどと思った。

「...英雄体験をすることそれ自体に意味があるのではなく、英雄体験を通じて、もう一人のゆがんだ自分を消すことが目標なのです。そして、不自然な自分を倒した経験を生かして、女性にかけられた呪いをとくのです。これが男性というものです。、、、、、ユダヤの言葉に「一人の命を救えるものは世界を救える」というのがあります。男性が知恵と勇気で女性にかけられた呪いを解放することができたら、それは人類の幸福のために役立つことができるということです。一人の女性を愛することができたら、人類を愛することもできます。、、、、、、、」

さて、世の男性たちは岩月氏のこの言葉にどういう反応を示すのだろう。





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