たりたの日記
DiaryINDEX|past|will
2003年08月19日(火) |
めったにしないことをした今日のこと |
今日はちょっと珍しい日だった。 我が家の青年Hがわたしのジム行きについてきたのだ。
だいたい中学生や高校生の頃は母といっしょに歩くなんてとんでもないことで、大学生になったら、仲間や彼女とのおつきあいに忙しく、もう親子でどこかへ行くとかいっしょに何かをするなんていうことは考えもしないことだから、これは雨が降ってもおかしくはないほどの出来事なのだ。
ジムに誘ったのはわたしの方。というのも、Hがやることがなくて、昨日あたりから急にトレーニングに目覚めたのはいいが、腹筋するからといっては足を押さえさせられたりと相手をさせられるので、うるさくてかなわない。
「そんなに運動したいんなら、ジムに筋トレのマシーンがいくらでもあるから来れば」 と言ってしまったのだった。お金があれば、母親にくっついてジムへ来たりするわけないが、予定していた夏休みのバイトがだめになってしまったとかで、♪遊びにゆきたし金は無し〜♪といった状況。ここは親にくっついて何とか生き延びようという腹なのだろう。幸い、ビジターのクーポンというのがあるから、1000円で一日ジムの施設が使える。このジム代と昼食がおごってもらえると踏んで、わたしの誘いに乗ったのは自明だ。
暇をもてあましても金がない状態で不健康なことこの上ない。せめて健全な精神を宿らせるべく身体を鍛えるくらいはさせた方がいいと久し振りに登場した「母ごころ」だったのだ。
もともと高校3年までサッカーに燃えていた運動少年だから、ジムでは水を得た魚のごとく嬉しそうな顔で走ったり、筋トレしたりしていた。 もう21にもなっているから昔のように「お母さん、ボクを見かけても話かけないで」などとは言わない。それどころか、遠慮なく話かけてくる。
躊躇するのはむしろ私の方。何しろ、彼のいでたちはソリが入った丸坊主で、鼻の下にはひげを育てていて、どう見たってわたしの雰囲気とは異なる。とても親子が話しているようには見えないだろう。ジムで顔合わせている人たちからは「あの人、若いアヤシイ男と親しそうに話してる」っていう目で見られているような気がしてなんとなく落ち着かなかった。
わたしはエアロビクス他、3本クラスをやった後、身体のあちこちが痛くなるまで運動してもうこれ以上はできないというHを近くのイタリアンレストランに連れていった。
「久し振りに人から奢ってもらったよ。だいたウチの学部は先輩だからといって奢ったりしない。だけどボクは後輩や女の子には奢っちゃうんだよ〜。 親から奢ってもらうって、気兼ねもしないでいいから、気分いいもんだね。」
などどぬかす。 おっとこれは危険だわ。これに味をしめて、お金がない時に呼び出されて奢らされるのはかなわない。 「母ごころ」は出し控えよう。
|