たりたの日記
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2003年04月09日(水) ある日突然というのが好き

ある日突然、知らない方からメールが届く。そういう突然が実は私は好きだ。知らない人からというのもいい。そこで私も、かなり気安く、知らない人にメールを出す。その人の書いている日記になんとなく相槌をうちたくなったり、誕生日におめでとうと言いたくなったりした時に。返事は来ることもあれば来ないこともあるが、それは別にかまわない。時にはメールを出したこともすっかり忘れてしまうくらいだから。

つい先ごろ、突然のメールが来て、わたしはかなり愉快な気持ちになった。その方が私のおそらく一番好きな作家であろう高橋たか子を読んでる方だったということもあるが、それだけではない。それはその方が私に聞いたバナナケーキのレシピを教えることを私がめんどくさがったそのことを「嬉しがって」くれたから。やっぱりね、思った通り。高橋たか子が好きな人間はへその曲がり具合が似ているのだ。

書きたいことは書くが、書きたくないことに関してはことごとくものぐさ。私はかなりの筆不精でもある。これは読むものにも、あるいは人つき合いにも、すべてのことについて言える。どこか自閉的なのだ。普通に多くの人がこなしていることをどこかで拒否している。まめであるべきことにはことごとくものぐさで、まめである必要もないところでえらくまめなのである。たとえばこの日記とか、知らない人へのメールとか。

さて、実は今日の日記でその方の質問にお答えして、秘伝のバナナケーキの作り方をご披露するつもりでいたが、またにしよう。前置きを書いているうちにその気がなくなってしまった。マニュアルやディレクションを書くのはこのクリエイティブかつ気分屋なモードを別のモードに切り替える必要があるのだが、それがなかなかうまくいかない。書くとすればたとえレシピであってもわたしらしい表現で書かなければつまらないのである。つくづくへそ曲がり。





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