たりたの日記
DiaryINDEX|past|will
2003年02月20日(木) |
その言葉はマグマのようで真実さに輝いていたから |
Hとわたしとを繋ぐものは言葉だった。言葉をぶちまけるその激しさの度合いが良く似ていた。お互いの中にあるどろどろしたものも、またそれとは正反対のものも。 Hとわたしの間に違いがあるとすれば、わたしは自分の内にあるマグマのような熱をおびたものが自分の外に流れ出すのをどこかで恐れていた。だから彼女がすっぱりと、あっけらかんとそのままの自分を外に、それも公の前に開いていることに目が眩む思いがしたのだった。
隠していても彼女は見抜いたのだろう、わたしが同類だということを。Hは真っ直ぐに言葉を投げてよこした。わたしもまた、彼女の言葉を前にすると他では出てこないわたしがそこに現れた。それはわたしが無意識のうちに捨ててきた、あるいは閉じ込めてきた影(シャドー)としてのわたしだったかもしれない。
昨日の日記では死んでしまったHがわたしの心からいなくなるはずはないと書いた。でも、言葉は、彼女のあの言葉はもう届くことはないのだ。今になってぽっかり穴の開いたような喪失感がやってくる。そのやるせなさの中で、しかし頭はしきりに考えようとしている。去年の春にネット上でHに出会ったことの意味は、その必然は何なのかと。彼女が地上で生きた最後の1年にに立ち会ったということはわたしに何を示そうとしているのかと。
|